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PFU、Wi-Fi内蔵でバッテリー駆動のモバイルスキャナー「ScanSnap iX100」

 PFUは、単体でWi-Fiに対応し、内蔵バッテリーで駆動するモバイルタイプのドキュメントスキャナー「ScanSnap iX100」を6月20日に発売する。価格はオープン価格で、同社直販サイトでの価格は2万1112円(税抜)。

「ScanSnap iX100」

 「ScanSnap iX100」は、Wi-Fiに対応し、パソコンやスマートフォン、タブレットと無線で接続できるモバイルスキャナー。内蔵バッテリーを搭載することで、コードレスでの運用を可能にしている。パソコンとはUSBケーブルで接続してデータを転送することも可能。

 スキャン速度は、A4カラー(300dpi)で1枚あたり5.2秒と、モバイルスキャナーとして高速な速度を実現。バッテリーを内蔵しながら重さは400gに抑えている。デュアルコアCPUの「GI」プロセッサーを搭載しており、スキャン速度の高速化や画像処理、Wi-Fi対応を実現している。

 バッテリーの駆動時間は、A4カラー(片面)のスキャンで最大約260枚分。モバイルアプリと接続した場合はスキャン可能枚数が若干減少するとしている。microUSBケーブルでバッテリーを充電でき、1.5Aで充電した場合、充電時間は約3時間になる。

 Wi-Fi機能では、自宅のWi-Fiルーターに接続するアクセスポイント接続のほかに、スマートフォンなどWi-Fi機器と直接接続するダイレクト接続の2つをサポート。PFUのアプリやソフトウェアでは、環境に応じてこれらの接続を自動的に切り替える。

 スキャン機能では、手差しのCDFによるA4の片面読み取りに対応。名刺やレシートなどは複数を連続してスキャンでき、1枚1枚が自動的に分けて認識される。A3の原稿については、半分に折るなど2面に分けることでスキャンでき、原稿の向きと内容を検知してスキャンデータを自動的に1枚に合成する。長尺読取は863mmまで対応する。読み取りモードはカラー・グレーで最大600dpi、モノクロで最大1200dpi相当(エクセレントモード)。

 排出ガイドを操作することで、原稿の排出方向をストレートパス、Uターンパスの2つから選択できる。本体はフタを開くと電源がオンになる仕組みで、Wi-Fiをオフにするスイッチも備えている。

 クラウドサービス「Evernote Premium」ライセンスの3カ月版が、期間限定で同梱される。

 Wi-FiはIEEE802.11 b/g/nをサポートし、IEEE802.11xを利用可能。

 USB接続時におけるパソコンの対応OSはWindows Vista~、OS X 10.7~。アプリ「ScanSnap Connect Application」はWindows、OS X、iOS、Androidに対応している。

給紙ガイドを開けた状態
排出ガイドを起こし原稿をUターンパスにした状態
A4原稿をストレートパスでスキャン
A4原稿をUターンパスでスキャン
名刺などは複数を同時にスキャンできる
パソコンとはUSBでも接続可能。充電もUSBで行う

 なお、「iX100」の電源は内蔵バッテリーのみで、USBバスパワーのみで直接駆動する仕組みにはなっていない。また、専用ACアダプターによる電源入力端子も用意されていない。USBバスパワー(5V 0.5Aなど)でバッテリーを充電しながらスキャナーを利用することは可能だが、大量の原稿を連続してスキャンするなど、使い方によっては、バッテリーの消費速度が充電速度を上回る場合がある。バッテリー残量がゼロになると、規定の容量が充電されるまでは起動できなくなる。

【追記 2014/06/11 14:15】
 PFUでは、家庭用のコンセントから5V 1.5Aの電源をUSBで供給する「USB電源アダプタ」(FI-X10AC)を別売りのオプションとしてラインナップしている。価格は1800円(税抜)。この「USB電源アダプタ」などを利用して1.5Aの電源を供給できれば、バッテリー残量がゼロと表示されている状態からでも、充電とスキャンを同時に開始できるようになる。

 大きさは約273×47.5×36mmで、重さは約400g。別売りでソフトケースが2700円(税抜)で発売されるほか、7月下旬には同じ価格でハードケースも発売される。

 2010年に発売されたモバイルスキャナー「ScanSnap S1100」からの進化点は、バッテリー駆動、Wi-Fiおよびモバイル端末への対応、1枚あたり5.2秒(S1100は7.5秒)のスキャン速度など。新たに、OS X向けにも、PDFや画像の管理を行う「ScanSnap Organizer」が同梱される。「S1100」は併売される。

(太田 亮三)