ニュース
AIでさらに巧妙化するオンライン詐欺をどう対策する? ESETが最新の事例を紹介
製品の体験パートナーにガールズメタルバンド「HAGANE」を起用
2026年4月30日 06:30
フィッシング攻撃はAIの悪用でより巧妙に
ESETのオンドレイ・クボヴィチ氏(セキュリティ アウェアネス スペシャリスト)が登壇し、AI時代の脅威やセキュリティ対策について解説した。
増加し続けるフィッシング攻撃
著名人のディープフェイク動画や偽のニュースサイトから、詐欺を目的にしたフィッシングサイトに誘導する攻撃が多く確認されている。ESETでは、こうした攻撃をNo Moneyをもじった「Nomani」と名付けている。日本における検出件数は2024年~2025年にかけて、約43%増加しているという。
近年は、ディープフェイク動画の品質が向上していることに加え、ニュースなどで取り上げられて話題になっているトピックを利用することで、より手口が巧妙になっている。また、フィッシングサイトの構築には生成AIを使った痕跡があるという。
このほかのフィッシングも多く検知されている。テキストメールによるフィッシングも巧妙化しており、タイプミスや言語の間違いから判断することは難しくなっているという。日本におけるフィッシング攻撃の検出件数は2024年~2025年にかけて、約48%増加している。2025年下半期は、上半期と比較して120%増加している。
また、偽のQRコードを読み取らせてフィッシングサイトに誘導する「QRコード攻撃」も増加している。攻撃者はメールやSMSだけでなく、偽のQRコードをパーキングメーターや充電スタンドなどにステッカーで貼り付けているという。
悪意のあるコードの貼り付けを指示する「ClickFix」
reCAPCHAやエラーを装い、悪意のあるコマンドの実行を指示する「ClickFix」にも新たな手法が確認されているという。
例として、Google検索のスポンサー枠を悪用した手口が紹介された。HomebrewのインストールについてGoogleで検索し、上部のスポンサー枠として表示されている「Claude AI」のリンクへアクセスすると、ユーザーが生成した手順書が表示される。しかし、そこに記載されたインストール用のコマンドは、デバイスをマルウェア感染させるものになっている。この手口では、Claude AIのドメイン上で、ユーザーが自由にコンテンツを公開できる仕組みが悪用されている。
このほかにも、Windowsのブルースクリーンや、ウェブブラウザーのエラー画面に似せた画面など、さまざまな手法が確認されているという。
生成AIを実行フローに使用したマルウェア「PromptSpy」
生成AIを実行フローに使用したAndroid向けのマルウェア「PromptSpy」が確認された。デバイスを遠隔操作できるようにすることが主な目的で、画面上の要素を解釈し、「最近使ったアプリ」にとどまって常駐化させるための動的な指示をGeminiを使って生成して実行しているという。
AI時代のセキュリティチェックリスト
AI時代のセキュリティチェックリストとして、次の内容が紹介された。クボヴィチ氏は、これらの内容について、昔から言われているアドバイスだが、AIを使った巧妙な攻撃が多く確認されている現在でも有用だと説明した。
- デバイスは安全ですか
- (Wi-Fi)通信は安全ですか
- OSとアプリは最新状態ですか
- プライバシーに十分注意していますか
- アカウントは不正アクセスされにくいですか
- フィッシングや詐欺を見抜けますか
- デバイスは適切に保護されていますか
- ハッカーの視点で考えられますか
- 支払いは安全ですか
- データのバックアップはありますか
体験パートナーにガールズメタルバンド「HAGANE」を起用
デジタルリスクへの関心を広げる活動を行う体験パートナーとして、ガールズメタルバンド「HAGANE」が起用された。
イーセットジャパン株式会社の永野智氏(代表取締役)は、体験パートナー施策について、セキュリティをスペックで説明するのではなく、実際に使った生活者の目線で伝えてもらうことが目的だと語る。また、HAGANEを起用した理由については、さまざまな挑戦をし続ける姿勢が、ESETのキャッチフレーズ「Progress. Protected.」にベストマッチしているためだと説明した。
キャンペーンソングには、いつも(聴き手の)そばにいるという歌詞の「Start Our Journey」が選出された。今後、ESET製品を体験しながら、生活者としての率直な気づきや感想を発信する動画シリーズの公開が予定されている。











