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「Yahoo!カーナビ」でユーザーの走行ログを収集して渋滞情報を提供、まずはAndroid版で開始

 ヤフー株式会社は14日、無料で提供しているスマートフォン/タブレット向けカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」において、“プローブ情報”を活用した渋滞情報の表示に対応したと発表した。まずはAndroid版で提供を開始し、近日中にiOS版でも対応する。

渋滞情報の表示例。実線部分が従来から提供しているVICS情報によるもの、点線部分が今回追加されたプローブ情報によるもの(「Yahoo!地図」公式ブログより画像転載)

 プローブ情報とは、実際に走行している車両から収集してきた情報のこと。Yahoo!カーナビでは、ユーザーが同アプリを起動して走行した際のログを収集(個人を特定する情報は含まれない)。これを基に最新の交通状況を推測し、渋滞情報として提供することで、従来の2.4倍となる約43万kmの道路で渋滞情報を表示できるようになるとしている。

 Yahoo!カーナビではこれまでも、Yahoo! JAPAN IDでログインすることで、一般財団法人道路交通情報通信システムセンターから配信されているVICS情報を通じて渋滞情報を参照できたが、主要幹線道路や高速道路に限られていた。

 プローブ情報への対応とあわせ、渋滞していない“順調”な道路の表示もできるようになった。これまでは“渋滞”している道路(赤色)と“混雑”している道路(橙色)の表示のみで、それ以外の道路については渋滞していない道路なのか、渋滞情報がない道路なのか区別できなかったという。設定画面で「順調表示」をオンにすることで、車が順調に走行している道路(緑色)も表示され、すいている道路を確認しやすくなる。VICSによる情報は実線の各色で、プローブ情報による情報は点線の各色で表示される。

「順調表示」オフ(「Yahoo!地図」公式ブログより画像転載)
「順調表示」オン(「Yahoo!地図」公式ブログより画像転載)

 なお、順調表示をオンにすると、通信量が増加したり、一部の端末で動作が重くなる場合があるとしており、利用状況に応じてオフにすることを推奨している。

 また、アプリの利用状況によって、プローブ情報による渋滞情報を提供できる道路は変動するという。ヤフーによれば、Yahoo!カーナビのダウンロード数はすでに300万を超えており、今後もユーザーが増加することで表示範囲が拡大していくと説明。「Yahoo!カーナビが使われれば使われるほど、よりリアルタイムで高密度な渋滞情報を提供できるようになります。毎日の買い物やお仕事で、また週末のお出かけに、どんどんYahoo!カーナビをご利用くださいね」と述べている。

左がVICS情報による渋滞情報のみ、右がプローブ情報による渋滞情報も表示したもの

(永沢 茂)