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QuickTimeのアンインストールで「ProRes」のデコードが不可に、アドビは「GoPro CineForm」の利用を推奨

 アドビシステムズ株式会社は17日、AppleによるQuickTime for Windowsの“サポート終了”に伴う自社製品への影響についてのブログ記事を公開した。

 記事によれば、不可逆映像圧縮フォーマット「ProRes」のデコード処理が、QuickTime for Windowsに依存しているという。

 アドビでは、Windows環境でのProResのデコードについて、ネイティブで処理できるよう現在対応を進めているものの時期は未定とし、進展があり次第情報を提供するとしている。

 ProResは、配信用に多く使われているH.264などとは異なり、画質の劣化がほぼない上、5Kまでの解像度に対応し、システムへの負荷が比較的低いため、映像制作業務の中間フォーマットとして現在も広く利用されている。

 同ブログでは、アドビの提供アプリケーションでQuickTimeに依存しないネイティブなデコード処理が可能な映像フォーマットとして、DV、IMX、MPEG2、XDCAM、H264、JPEG、DNxHD、DNxHR、AVCI、GoRro CineFormコーデックを使用したMOVの各ファイルを挙げている。

 このうち、ビデオ編集に使用される中間コーデックとして、GoPro CineFormコーデックを使用したMOV形式ファイルの利用を推奨している。

 GoPro CineFormコーデックは、VC-5のベースとなったコーデック。無料で利用できる「GoPro Studio」に付属しており、インストールすることで「Premier Pro」などで利用可能になる。

(岩崎 宰守)