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QNAPの2.5GbE対応NASに低価格モデル! 手ごろな価格でも速度は2倍!! 法人向けレベルの機能性も
法人向け活用のウェビナーも開催!! QNAPの2.5GbE対応NASが安くてもオススメな理由
- 提供:
- テックウインド株式会社
2024年7月31日 06:00
PCやWi-Fiルーター、そしてNASなど、2.5GbE対応機器が増えてきたことで、家庭LANの高速化が進んでいる。中でも注目されているのが、新世代の2.5GbE対応NASだ。
データの共有やバックアップ先として便利なNASだが、2.5GbEへの移行が進みつつあり、従来のギガビット(1GbE)環境に比べて大容量化が進む写真や動画などの保存が劇的に快適になっている。
果たして1Gbpsと2.5Gbpsの速度でどれくらいの差があるのか? QNAPから新たに登場したNAS「TS-216G」およびスイッチ「QSW-1105-5T」を利用して、2.5GbE環境の実力を検証してみた。
シンプルに待ち時間が「半分」になる2.5GbE
2倍の効果が期待できる――。
CPUやメモリ、ストレージなど、アップグレードすることでPCの性能を引き上げられるものは少なくないが、それでも「2倍」、しかもしっかりと体感できるレベルで2倍の効果が期待できるものというものは、なかなかない。
ネットワークは、こうした2倍の速度向上を体感できる珍しい存在だ。
長らく家庭向けの有線LAN環境は、ギガビット、つまり1Gbpsが当たり前になっていたが、ここ数年で、2.5GbE/5GbE/10GbEなどのより高速なマルチギガビット対応機器やサービスが登場してきた。中でも最大通信速度が2.5Gbpsとなる2.5GbE環境は、手軽さとリーズナブルな価格で普及が進んでおり、PCのLANポートとして標準搭載されたり、Wi-FiルーターのLANポートとして採用されたりと、身近な存在となってきている。
通信速度が1Gbps→2.5Gbpsとなるということは、単純に1秒間に2.5倍のデータを転送でき、「ファイルコピーやダウンロードの待ち時間が約半分になる」ことを意味する。
より詳細な検証結果は後述するが、以下は、今回、検証に利用したQNAPの2.5GbE対応のNAS「TS-216G」を利用して、PCから6GBのファイル(Windows 11 23H2のISOファイル)をPCからNASにコピーするのにかかった時間の比較だ。
転送時間 | |
1Gbps | 53 |
2.5Gbps | 25 |
1GbE接続の環境では、ファイルのコピーが終わるまで50秒待たなければならないが、2.5GbEの環境なら半分となる25秒の待ち時間で済む。
しかも、こうしたメリットを、自分だけでなく、家族やオフィスの職員、みんなが享受できる。
複数機器の通信が集中するNAS やWi-Fiルーターやスイッチなどを2.5GbE化することで、自分以外の他のPCでも待ち時間が半分になったり、利用が集中する時間帯でも混雑を緩和したりできるというわけだ。
2.5GbEがお得な理由
もちろん、10Gbps対応インターネット接続も普及しつつある今、ネットワークの高速化を目指すのであれば、10GbE化も有力な選択肢となる。しかしながら、10GbE化は、PCなどの機器に標準搭載されるケースが少なく、機器の価格も高い。
その一方で、2.5GbE環境は、導入のハードルが低い。
2.5Gbpsが身近でお得な理由
- その1:標準搭載PCやWi-Fiルーターが増えてきた
- その2:対応NASやスイッチなどがリーズナブル
- その3:既設のLANケーブルも流用できる
前述したように標準搭載機器が増えてきただけでなく、スイッチやNASなどの通信機器の価格も安い。実際の価格はスペックによっても異なるが、実売価格でスイッチは2万円以下から、NASも4万円前後からといった価格帯となっている。
また、従来のLANケーブルを流用できるメリットも大きい。カテゴリ5の古いケーブルもそのまま流用できるなど、導入のハードルが低い。10GbEの場合は、高品質なケーブル(Cat6a以上、55m以下ならCat6でも対応可能)も必要なため、場合によっては大がかりな配線作業も必要になってしまう。
しかしながら、2.5GbEなら、現状の1GbE用のケーブルをそのまま流用できる。スイッチやNASなどの機器を買って置き換えるだけ、という手軽さが魅力だ。
手頃な価格の2.5GbE対応NAS「TS-216G」
PCやWi-Fiルーターなどの2.5Gbps対応機器が普及した現状、これからの家庭に求められる2.5GbE対応機器は、コスパの良いNASとスイッチとなるだろう。
2.5GbE対応NASで注目したいのは、QNAPから新たに登場した「TS-216G」だ。同社製のラインアップの中では、もっとも手軽な2.5GbE対応NASとして紹介されており、PCIeやM.2スロットなどの拡張性を抑えることで4万円前後の実売価格を実現している。
日本の住宅に設置しやすいスリムな2ベイタイプの小型NASで、デザインもホワイト中心のシンプルなものとなっており、過度な主張がなくて好ましい。
低価格なNASの中には、HDDベイが内蔵になっている場合があり、初期セットアップやHDD交換時にケースを開けなければならない場合があるが、本製品はフロントに2つのベイを搭載し、簡単にHDDを脱着できる(もちろん防犯用にロックも可能)。
背面には2.5GbE対応のLANポート×1に加え、1GbE対応のLANポート×1も搭載しており、2系統の接続が可能。家庭では2.5Gbpsだけで十分だが、2系統利用して冗長性を確保したり、ネットワークごとに帯域を分けたりできる。
また、フロントにUSB3.2ポート×1、背面にUSB2.0ポート×2も搭載しており、USBメモリなどのメディアからデータを転送したり、バックアップ用の外付けHDDを接続したりすることも可能となっている。
動作中の背面のファンの動作音も静かで気にならないうえ、スケジュール設定によって夜間にシャットダウンすることなども可能なので、生活を邪魔することなく、利用できるNASとなっている。
海外製のNASということで初期設定を心配するかもしれないが、セットアップは簡単でフロントから取り出したHDD用のトレイはツールレス(ネジレス)でHDDを固定可能、NASの起動後、設定画面からウィザードに従って管理者パスワードの設定やストレージ設定をすればすぐに利用できる。
ストレージの設定は、少々難しい用語が登場するが、基本的に標準設定がおすすめの構成となっているので、そのまま進めていけば問題ない。ストレージプールは2台のHDDでデータを同期するRAID1、ボリュームタイプはスナップショットを利用できる「シンボリューム(オンデマンド領域)」が標準で選択される。
この設定により、万が一、HDDが1台故障しても、RAID1によってもう1台でデータが保護される。また、スナップショットを利用することで、間違って消去したファイルなどを以前のスナップショットから復元することもできる。
個人向けの低価格なNASと言っても、QNAP製品の場合は、基本的に上位モデルと同じ機能が提供されるため、法人向けと同等のデータ保護機能を利用できる。また、海外製NASならではの特徴として、豊富なアプリを利用して、さまざまな用途に活用できるのも魅力だ(詳細は後述)。
ちゃんと2倍速い!
2.5GbE対応だけあって、パフォーマンスも優秀だ。以下は、内蔵HDDにはNAS向けの高耐久モデルであるWestern DegitalのWD RED Plus(4TB)を組み込み、コンパクトなファンレスの2.5GbE対応5ポートスイッチ「QSW-1105-5T」を利用して、2.5GbEで接続したPCからCrystalDiskMark8.0.5を実行した際の速度となる。
安全性重視の標準構成(RAID1、シンボリューム)でも、シーケンシャルリードで272.4MB/sを達成している。単位をネットワーク速度と同じMbpsに換算すると、2179.2Mbpsなので、2.5GbEの上限に近いパフォーマンスを実現できていることになる。
1GbE接続時はシーケンシャルリードが123.46MB/s(987.68Mbps)となるため、約2.2倍の速度を実現できている。まさに「2倍」の速度を体験できる手頃なNASと言えるだろう。
なお、RAID1構成の場合、2台のHDDに同じデータを書き込む同期処理が発生するため、書き込みの速度は抑え気味となる。書き込みも高速化したい場合は、RAID0構成を選択することも可能で、その場合は以下のようにシーケンシャルリードもライトも300MB/sオーバーを達成できる。
家庭向けであれば、リアルタイムの冗長性を確保するまでもないケースもあるため、あえてRAID0構成で速度を優先し、別途、USB HDDをNASに接続して夜間にデータをバックアップするという運用も選択肢となるだろう。
2.5GbEの速度でPCやスマートフォンの使い方が変わる
もちろん、QNAPのNASの特徴は速いだけではない。豊富な機能を利用して、さまざまな活用ができるのも大きな魅力だ。
例えば、NASはスマートフォンのバックアップに活用できる。iPhoneやAndroidなどのスマートフォンに「Qfile」アプリをインストールし、起動時に接続先としてNASを選択するだけで、自動的にスマートフォン本体の写真や動画をNASに保存できる。
しかも、保存した写真は、AIによって自動的に分類できる。NASに「QuMagie」アプリ(自動的にQNAP AI Core、Container Stationも追加される)をインストールことで、写真が「人物」「モノ」「場所」となどに分類される。しかも、TS-216Gには、NPUも搭載されているため、AI機能をハードウェアによって高速に処理することが可能だ。
もちろん、デジタルカメラやビデオカメラなどで撮影した写真や動画なども簡単に取り込める。例えば、撮影データが保存されたSDカードを、USBアダプタなどを利用して、TS-216GのUSBポートに接続後、フロントの「ワンタッチコピー」ボタンを押すだけでデータをコピーできる。
2.5GbEの高速なネットワークアクセス性能を生かして、PCからNAS上の写真や動画をネットワーク経由で編集することも可能だ。1GbEのNASでは、いったんPCに転送してから、編集後にNASに書き戻すという作業をしたくなるが、2.5GbEならよほどの大容量のデータでない限り、直接編集してしまうことができる。
また、「myQNAPcloud」を利用して、外出先から安全にNASにアクセスすることも可能だ。専用のクラウドサービス経由で接続できるため、ルーターのポートフォワードなどの設定不要でリモートアクセス環境を整えられる。
リモートアクセスの場合、回線速度やインターネットの混雑状況も影響するため一概には言えないが、2.5Gbpsの帯域を生かして、リモートワークなどで複数ユーザーがファイルを参照するといった場合でも快適に利用できる可能性が高いだろう。
このほか、2.5GbEの豊富な帯域を生かして、複数台のネットワーク監視カメラの保存先として活用することなどもできる。
つまり、高速な2.5Gbpsのネットワークを活用できることで、シンプルに転送速度が速くなるだけでなく、NASを複数のデバイスから同時に活用することが現実的になり、さらに1台のNASに複数の役割を担わせることも可能になるわけだ。
QNAPのような多機能なNASだからこそ、2.5GbE対応モデルを積極的に選ぶ意義があるわけだ。この機会にNASの2.5GbE化、さらにはスイッチなども含めたネットワーク全体の2.5GbE化を検討してみよう。
法人での活用にも! ウェビナーや無料相談も実施
このようにリーズナブルな価格設定ながら、2.5GbE対応となるTS-216Gは、家庭での利用はもちろんのこと、小規模なオフィスや企業内の部署用など、法人向けの利用にも適している。
前述したように、リモートアクセスや監視カメラなどは、まさに現代のビジネスシーンに求められる機能となるうえ、保存したデータの全文検索機能を利用して各種法令に対応可能な電子文書の保存先としても活用できる。
より高度な使い方として、データベースアプリを利用してデータの保存先として活用したり、Container Stationを利用してDockerベースの各種アプリを動作させるサーバープラットフォームとして活用したりもできる。
こうしたシーンでも、2.5GbEで、同時アクセス、複数用途利用でも快適なTS-216Gのメリットが生きてくるはずだ。QNAP製品の代理店となるテックウィンドでは、法人向けにも力を入れていて、法人向けサイトを展開して無料の導入相談なども行っている。
また、限られた予算で高性能なNASを求める中小企業向けの導入提案として、2.5GbE対応NASを企業に導入するメリットや活用例、法人向けのおすすめ機能の紹介などを行うウェビナー「オフィスや企業内の部署に最適な2.5GbE対応NASの実力」も受け付け中だ。興味のある場合は参加してみるといいだろう。