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印刷業界の「あるあるネタ」を描いたマンガ、災い転じて(?)堂々ベストセラー1位に輝く

 印刷業界の「あるあるネタ」を描いたマンガが、発売から2年が経過した現在になって、Amazon.co.jpの「印刷マスメディア」カテゴリでベストセラー1位となった。もっとも、これには少々複雑な経緯があるようだ。

 この書籍は奈良裕己氏の「印刷ボーイズ」。GetNavi webの連載マンガを単行本化したこの作品、2018年6月に発売されて以来、ふんだんに盛り込まれた印刷業界あるあるネタが受けて、その筋の人にとってバイブル的に扱われているのだが、このたび、とある上場企業が在宅研修用に違法コピーしていたことが発覚。すでに版元と相手企業の話し合いによってトラブル自体は決着したようなのだが、著者の奈良氏がこの件をネットで報告したあと、Amazon.co.jpでの売上が急増、6月10日の段階では「印刷マスメディア」カテゴリの売れ筋ランキング1位になっている。本件以外に要因がある可能性もあるが、直近2カ月は全体で10万位に入るのが稀だったことを考えると、発売から約2年が経過した書籍としては、異例のジャンプアップだ。災い転じて福となった格好で、これまで本書を知らなかった人は、どれほどの内容なのか、これを機会にチェックしてみてもよいかもしれない。