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一部のAIブラウザーでは購読者限定記事の全文を取得できる? 海外での実験が話題に

 一部のAIブラウザーが、購読者限定記事の全文を取得できてしまうケースが実験で発覚して物議を醸している。

 これは、OpenAIの「Atlas」とPerplexityの「Comet」を用いて、とあるテックサイトの購読者限定記事の全文検索を依頼したところ、両ブラウザーとも内容を取得できてしまったというもの。一方、ChatGPTとPerplexityの標準インターフェースでは、ブロックされていてアクセスできないとの回答が返ってきたとのことで、同じ生成AIでもレスポンスが異なる結果となっている。対象のテックサイトは記事全文をサイトに掲載したうえで、購読ユーザー以外には記事の冒頭だけを見せる仕組みを採用していることから、その方式によっては、より人間に近いふるまいをするAIブラウザーは非表示部分にアクセスできるのに対し、標準インターフェースではクローラーと判断されてブロックされたというのが真相らしい。

 日本国内でも先日、生成AIによって「e-Gov」の法令検索ができる場合とできない場合があることが話題になったが、サイトの仕組みによって生成AIから見えたり見えなかったりすることを逆手に取って、見せたいコンテンツを制御するなどの技術が、今後求められるようになっていくのかもしれない。