イッツ・コミュニケーションズ(iTSCOM)は18日、P2Pファイル交換ソフト「Winny」など一部アプリケーションのトラフィック制限を開始したと発表した。
iTSCOMによると、同社ネットワーク内において「一般的に想定されるWeb閲覧やメール送受信などの個人の利用」とは明らかに異なる特性と転送量を持った通信が行なわれており、これらは「Winny」などのP2Pファイル交換ソフト利用によって発生しているものだという。
同社では以前からトラフィック監視の中で対応を検討していたが、通信数としてはごく少数のユーザーが多大な転送量を伴っていたため、すべてのユーザーへ公平なサービスを提供するための阻害要因として無視できない状況になってきていたという。
このことから、数カ月前から準備を進めた上で今回の発表に至った。トラフィック制限の技術的な方法については、「さまざまな方法を用意している。技術的な手法を発表すると“いたちごっこ”になる可能性がでてくるので、公表しない方針だ(iTSCOM広報)」とのこと。また今回の制限によって、一般的な利用に関して何らかの不具合が発生した場合には、即座に個別対応するという。
iTSCOMは、「11月の逮捕者の件は関係ない。確かに12月からトラフィックは若干減っているが、それでも無視できない状況と判断した。新しいアプリケーションが登場しないとも限らないので、抑止力も考慮して今回の発表に至った」とコメントした。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.itscom.net/sales/products/net_service/news031218.html
・ ACCS、Winnyユーザー逮捕への経緯詳細を説明(2003/11/28)
・ 京都府警、ファイル交換ソフト「Winny」ユーザー2名を逮捕(2003/11/27)
・ ぷらら、「Winny」や「Win-MX」のトラフィック制御を11月より開始(2003/10/20)
( 大津 心 )
2003/12/19 12:24
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