NTT東日本とNTT西日本は25日、次世代ネットワーク(NGN)を利用した商用サービスの提供を発表した。同日、総務大臣に活用業務の認可申請を行なった。認可後、準備が整いしだい、2008年3月をめどに、首都圏の一部および大阪府の一部からサービスを開始する予定だ。
NTT東西は、フレッツサービス、ひかり電話、イーサネットサービスにおいて、既存のサービスを継続する一方で、より広帯域で品質確保型の新サービスを提供するという。具体的には、フレッツサービスにおいて、ハイビジョン品質のユニキャスト通信や地上デジタル放送のIP再送信向けマルチキャスト通信などを予定している。このほか、ひかり電話では、3.4kHzの標準品質の通話に加えて、7kHzの高品質通話やハイビジョンクラスのテレビ電話なども挙げている。
NTT東西では、NGNは、地域IP網やひかり電話網など既存のIP通信網を高度化・大容量化していくものであり、既存のPSTN網とは別に構築すると説明。また、IP通信網からNGNへの移行にあたっては、まず、ひかり電話の中継面から順次NGN用装置に置き換え、最終的には、地域IP網を含めてすべてNGNに置き換える計画だ。
今回の認可申請では、NTT東西が活用業務により提供する県間伝送役務や、NTT東西による料金設定の実施について認可申請した。あわせて同日、電気通信事業者やコンテンツプロバイダー、一般ユーザー向けにNGNの接続条件やインターフェイスについての資料もWebサイト上で公開している。11月8日には、電気通信事業者向けの説明会も予定する。
NTTグループでは、2006年12月からNGNのフィールドトライアルを実施している。今回、その報告書もとりまとめ公開した。
関連情報
■URL
NTT東日本のニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0710/071025b.html
NTT西日本のニュースリリース
http://www.ntt-west.co.jp/news/0710/071025b.html
NGNフィールドトライアル実施報告書
http://www.ntt.co.jp/news/news07/0710/071025a.html
■関連記事
・ NTT和田社長、NGNに「不退転の決意で取り組む」(2006/12/20)
・ NTT、NGNのショールームをリニューアル(2007/07/18)
・ 回線サービスは付加価値競争へ、「品質で選んでほしい」NTT副社長が講演(2007/05/16)
・ NGNに向けてFTTHの普及をさらに速めたい、NTT副社長ら講演(2007/10/25)
( 永沢 茂 )
2007/10/25 18:16
- ページの先頭へ-
|