2009/09/28~10/4


 セキュリティソフト各社が新バージョンを発表する中、先週はマイクロソフトが無料のウイルス対策ソフト「Microsoft Security Essentials」の提供を開始した。

 「Microsoft Security Essentials」は、Windows 7/Vista/XPの正規ユーザーであれば誰でも無料で利用でき、ユーザー登録も不要。ウイルスやスパイウェア、悪意のあるソフトウェアに対して、PCをリアルタイムで保護する機能を提供する。

 マイクロソフトは、2007年にセキュリティ対策ソフト「Windows Live OneCare」を発売。有料のソフトとして販売してきたが、2008年には販売の終了を発表。その後継製品として、無料版の「Microsoft Security Essentials」が提供される。

 マイクロソフトではこれまで、無料のウイルス対策としては「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」を提供してきたが、こちらはウイルスに感染した場合に事後的に駆除を行うツール。これに対して「Microsoft Security Essentials」は、ウイルス感染を事前に防止する、セキュリティベンダー各社が提供するウイルス対策製品と同様の製品となる。

 マイクロソフトが無料版のウイルス対策ソフトを提供することで、セキュリティ対策ソフトを有料で販売しているセキュリティベンダー各社への影響も考えられる。OSメーカーがその地位を利用して無料でソフトを提供することは問題だとして、マイクロソフトはこれまで多くの批判や訴訟を受けてきている。

 一方で、「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」は膨大な数のウイルスを削除しており、依然としてウイルス対策ソフトを導入していないユーザーが多く、それがウイルスが蔓延する原因となっていることは間違いない。こうしたことから、無料でソフトを提供することへの議論はあるものの、マイクロソフトとしてはセキュリティ対策を優先したと思われる。

MSの無料ウイルス対策ソフト公開、日本語版もダウンロード可能
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090930_318355.html
 Microsoftは日本時間の9月30日、無料ウイルス対策ソフト「Microsoft Security Essentials」を日本を含む19カ国で公開した。ウイルスやスパイウェア、その他の悪意のあるソフトウェアからPCをリアルタイムで保護する。正規のWindows利用者であれば無料で利用可能で、ユーザー登録も必要ない。対応OSはWindows 7/Vista/XP。

「Baidu モバイル」日本で提供開始、絵文字の検索にも対応
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090928_318045.html
 バイドゥは9月28日、携帯電話向け検索サービス「Baiduモバイル」ベータ版の提供を開始した。モバイルサイトのほか、PC向けサイトや画像、動画の検索に対応。絵文字にも対応するなど、日本のモバイルサイトの特徴に合わせた検索エンジンを独自に開発。発表会でバイドゥの井上俊一社長は、「検索サービスを使わないとユーザーの求めるサービスが見つからなくなってきており、検索ニーズがまだまだこれから高まってくる」とアピールした。

テレビ朝日とTBSがYouTubeに公式チャンネル開設
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090929_318166.html
 グーグルは9月29日、テレビ朝日とTBSとの間でコンテンツライセンス契約の締結を発表した。テレビ朝日とTBSはYouTubeに公式チャンネルを開設し、主にニュース番組を配信する。提携に当たっては、テレビ朝日とTBSがYouTubeの著作権対策を評価したことから、コンテンツライセンス契約の締結につながったという。

ICANNが米政府の直接監督から離れる、真のグローバル組織へ
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091001_318658.html
 ICANNと米国商務省は9月30日、ICANNのガバナンスを大幅に変更するための共同文書に署名したと発表した。ICANNはドメイン名とIPアドレスの割り当て管理を行う団体だが、これまでは米国政府の特別な監督下にあったため、米国政府の影響力を懸念する声があった。今後、ICANNは各国政府を含めた各種ステークホルダーが共同で統治する、グローバルで非営利の国際機関に移行することになる。

携帯書籍サイトの健全認定制度開始、成人向け“ゾーニング”促進
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090930_318483.html
 一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は9月30日、「サイト表現運用管理体制認定制度」の運用開始を発表。携帯サイト運営事業者からの認定申請受け付けを、10月8日に開始する。成人向けコンテンツをコーナー分けするなどして青少年に配慮しているサイトを“健全サイト”として認定するもので、認定サイトは携帯電話フィルタリングサービスの閲覧制限対象から除外される見込み。

情報処理学会がGoogleブック検索批判「著作権侵害を強引に突破」
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090930_318500.html
 情報処理学会は9月30日、書籍の全文検索が可能なサービス「Googleブック検索」に関する訴訟の和解案について、「日本ばかりでなく世界中の権利者にとって、大きな問題をはらんでいる」と批判する声明を発表。Googleが進める書籍のデジタル化について、「著作権侵害という障壁を強引に突破しようとした意図的な手法」などと指摘した。

Windows 7向けの「XP Mode」が開発完了、10月22日から提供開始に
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091002_319205.html
 米Microsoftは10月1日、Windows 7向けの仮想デスクトップ機能「Windows XP Mode」の開発が完了したことを明らかにした。Windows XP Modeは、ホスト型の仮想化ソフト「Windows Virtual PC」上でWindows XPを動作させ、Windows 7では動かないアプリケーションを使えるようにするもの。10月22日より、同社のダウンロードセンターから入手できるようになる見込み。


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(編集部)

2009/10/5 12:02