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GitHub、企業向けの新プラン「Business」とEnterpriseの新バージョンを発表

 米GitHubは2日、企業向けの新プラン「Business」を発表するとともに、企業向け新バージョン「GitHub Enterprise 2.9」の提供を開始した。いずれも1ユーザーあたり月額21ドル。

ツールを効率的に拡張して作業できるGitHub Business

 Businessは、SAMLシングルサインオン、プロビジョニングとディプロビジョニングの自動化、週5日×24時間のサポートと8時間以内の応答、99.95%の稼働時間保証をGitHub.com上で実現するもの。開発者チームは必要なツールを効率的に拡張して、作業が行えるようになる。

 SAMLシングルサインオンでは、Ping Identity、Okta、OneLogin、Azure AD、Shibbolethをサポートする。すでにGitHub.comを利用している場合は、Organizationの設定ページからアップグレードできる。

 GitHubでは、パブリックリポジトリが無料で利用できるほか、月額7ドルの「Developer」、月額9ドルの「Team」のユーザーは、プライベートレポジトリを無制限に作成できる。また、チーム/ユーザーレベルでの承認、プルリクエスト、コードレビュー、プロジェクト管理ツールといった機能を利用可能。これらの機能はBusinessでも利用できる。

GitHub Enterprise 2.9ではプルリクエスト機能を改良、所属全ユーザーが「Projects」へのアクセス可能に

 GitHub Enterprise 2.9では、開発者向けのプルリクエスト機能が改良されているほか、プロジェクトにおける作業の進捗状況をGitHubのリポジトリから直接管理できる「GitHub Projects」がOrganizationレベルで利用可能になった。所属する全ユーザーがアクセスできることで、リポジトリ全体の作業計画を管理し、重複作業を避けて効率的に業務を進めることが可能になる。

 プルリクエスト機能では、リポジトリ内の同一箇所に異なる変更が加えられた場合に、コマンドラインを経由せずに競合をマージ可能になった。また、プルリクエストの作成後に、特定のユーザーにレビューを依頼すると、相手に通知が送られるとともに、レビューの状況を確認可能になった。

 レビュー後にプルリクエストが大幅に変更された場合や、変更を依頼したユーザーが承認されたレビューを提供できない場合などに、プルリクエストレビューを却下することも可能になった。さらに、プルリクエストマージボタンの「Rebase and merge」オプションにより、マージコミットを作成せずにコミットすることが可能となった。

 また、ロードバランサーもサポートされ、GitHub EnterpriseアプライアンスまたはHA(ハイアベイラビリティ)ペアで利用することで、より信頼性の高い環境の構築が可能になった。Google Compute Engineのホスティングオプションも新たに追加された。