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NTT Comグループの新たな海底ケーブル敷設船「きずな」が本日竣工

海底ケーブル敷設船「きずな」の完成写真。総8500t、全長109m、幅20m、航海速力13ノット、定員60人。

 NTTワールドエンジニアリングマリン株式会社(NTTWEM)、NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)、NTTファイナンス株式会社の3社は、海底ケーブル敷設船「きずな」が3月31日に竣工したと発表した。

 「きずな」は、海底ケーブルの敷設、保守などを行う船で、NTTファイナンスが保有し、NTTWEMにリース提供する。2016年11月には徳島県徳島市の神例造船所にて進水式を実施した。

 NTTWEMが運用する他の3隻の敷設船とともに、NTTWEMの親会社であるNTT Comをはじめ、国内外の通信会社やサービス事業者がネットワークやクラウドサービスなどを提供する海底ケーブルの敷設や保守を行う。

 大地震などにおける迅速な通信復旧に活用できるよう、被災地への通信機材搬入や、臨時携帯電話基地局の設置、臨時海底通信ルートの開設、災害地での復旧作業に当たるNTTグループ社員への宿泊設備提供など、災害対応機能も備えているのが特徴。

大規模災害における敷設船活用イメージ

 2017年5月上旬に東京お台場ふ頭にて、被災地への車両・非常用通信設備の輸送を想定した「きずな」への災害対応機材の搭載訓練を実施し、機能・活用方法などの確認を経て、災害時における通信設備の復旧などに備えていく。

 今後は「きずな」が国内の海底ケーブル保守を主に担当し、既存の「すばる」は国内外の建設工事を担当。2船の相互補完体制により、国際競争力を持った海底ケーブルの敷設・保守の展開を行っていくとしている。