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ソニー独自のAR技術でアプリを開発できる「SmartAR SDK」提供開始
「AIBO」などの開発で培った3D空間認識技術も使用
(2016/1/28 06:00)
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社は、ソニーのAR技術「SmartAR」を使用したPC/スマートフォン向けのソフトウェア開発キット「SmartAR SDK」を28日に発売する。サイバネットシステム株式会社を通じて販売されるもの。対応プラットフォームは、iOS、Android、Unity、Windows。
SmartARでは、空間を3次元構造と認識することで、空間全体を利用したARを実現。物体認識技術により、従来必要とされたマーカーが不要になったほか、認識した画像の動きに追従する高速画像処理により、モバイル環境でも動作する特徴がある。従来はソニーグループを中心とした企業に提供していた。今後は個人を含めた開発者が同技術を活用したARアプリを開発できるとしている。
製品ライセンスは、iOS/Android/Unityに対応したStandard版と、Windows対応を加えたEnterprise版がある。Standard版は、開発したアプリごとにライセンスの購入が必要。iOS/Androidで共通のアプリIDを使用する場合は、1つのライセンスで両OS向けに開発することが可能。Enterprise版は、年間サブスクリプション契約となり、契約期間内であれば、常に最新のバージョンが提供される。また、数に制限なくアプリを開発できる。販売希望価格(税別)は、Standard版が10万円(評価用ライセンスは無償)。Enterprise版が年額100万円(Windows用評価ライセンスは5万円)。
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズでは、「端末の処理能力の向上、通信速度の高速化などにより、ARを快適に楽しむための環境が整ってきた。今後はスマートフォンを用いたAR市場が成長する」としており、AR市場の活性化を通じて、市場とともにビジネスが拡大することを目指す。