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ファーストサーバ、複数のSSLサーバー証明書を1つのIPアドレスで利用できる機能を無償提供

 ファーストサーバ株式会社は20日、レンタルサーバーサービス「Zenlogicホスティング」のユーザー向けに、1つのIPアドレスで複数のSSLサーバー証明書を利用できる「SNI設定機能」を無償で提供する。

 SNIは、「Server Name Indication」の略で、SSL/TLSの拡張仕様の1つ。通常は1つのIPアドレスで1つしか利用できないSSLサーバー証明書を複数利用可能にする機能。

 今回提供されるSNI設定機能では、利用者が個別に取得したSSLサーバー証明書を直接利用設定する機能を提供する。利用するSSLサーバー証明書の種類も問わないという。

 これにより、1つのホスティング環境で複数のサイトを運営している場合に、それぞれのドメイン名やサブドメイン名に異なるSSLサーバー証明書が利用可能になった。例えば、実在性を証明する拡張認証(EV SSL)と、無料のドメイン認証(DV SSL)である「Let’s Encrypt」を利用するなど、目的や予算に応じて異なるSSLサーバー証明書を使い分けられるようになる。

 ファーストサーバでは、Let’s Encryptを利用し、レンタルサーバー契約者向けに無料でSSLサーバー証明書を提供するサービスや、認証局の認知度などの面でより信頼性の高い有償のSSLサーバー証明書も別途提供している。

 ファーストサーバでは今回の施策について、2月の無料のSSLサーバー証明書「Let's Encrypt」提供に続く「常時SSL化第2弾」と銘打っている。米国では、2016年末まで政府関連のウェブサイトに対して常時SSL化を義務付けており、国内でもYahoo! JAPANがすべてのサービスを常時SSL対応をすることを発表している。こうした常時SSL化の流れに対し、ファーストサーバは今後もウェブサイトの常時SSL化を促進し、より安全なインターネット利用環境作りに貢献していくとしている。

(岩崎 宰守)