独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は5日、2004年上半期および6月度のウイルス・不正アクセス届出状況を発表した。2004年上半期の届出数は21,957件と前年同期比で約3倍となった。
2004年上半期の届出数は21,957件となり、前年同期の7,366件と比較して約3倍、2003年の年間届出数17,425件も超える結果となった。IPAでは、届出件数増加の要因として、1月にBagleとMydoom、2月にNetskyが出現し、それぞれに複数の亜種が出現し、猛威を振るったことを挙げている。Bagle(1,647件)とMydoom(2,106件)、Netsky(7,571件)の3種類だけで届出数11,324件と、全届出件数の半数以上を占めていた。
6月度の届出数は5,422件となり、5月の5,439件から微減となった。届出の内訳ではNetskyが1,875件となり、5月の1,984件に続き1,000件を超えており、依然として蔓延していることが推測できる。そのほかでは、Bagleの502件、Klezの362件が続いた。
6月度の新種ウイルスでは「Zafi」を警告しているほか、Internet Explorer(IE)の脆弱性を利用した攻撃が出現していると指摘。これらの攻撃を防御するために、IEの「アクティブスクリプト」機能を無効にすることを推奨している。
不正アクセスの届出状況では、2004年の上半期の届出件数が325件となり、前年同期208件と比較して約56.3%増だった。6月度は52件で、5月の96件から約45.8%減と大幅に減少している。52件中、実際に被害を受けていたのは4件(侵入1件、メールアドレス詐称1件、DoS攻撃2件)だった。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/07outline.html
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( 大津 心 )
2004/07/05 16:34
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