デスクには酒瓶、仕事はクラウド。「酒蔵DX」を推進する楯の川酒造のフルリモート広報担当

自宅の勤務スペース

　山形県酒田市にあります酒蔵・楯の川酒造の広報を担当しております、たかなしあんなと申します。実はこのコーナー、2回目の登場なのですが、前回はシステム開発会社の広報、今回は酒蔵の広報と、業種が大きく変わりました。

　リモートワークは前職でも活用していましたが、楯の川酒造に転職後は距離的に通勤が難しく、完全リモートワークで勤務することになりました。

　そこで、自宅の一角を勤務スペースとし、デスクを設置。スキャナー付きプリンターやトラックボールなどを購入し、環境を整備しました。リモートワーク手当として毎月5000円支給があり、こうした環境を整備できてありがたいところです。

利用しているキーボードとトラックボール

「酒蔵DX」が日々進化、楯の川酒造では10年前からリモートワーク導入

　さて、「酒蔵」の一般的イメージでは、リモートワークとの相関性はあまりないかと思います。当たり前ですが、お酒造りはリモートワークではできません。けれど、美味しいお酒を造るだけでお客様のもとに届くわけでもありません。

　美味しいお酒を作り、それをさらに多くの方に知ってもらうため、私の担当している広報や営業といった部門では、リモートワーク人材を登用しているのです。

　楯の川酒造がリモートワークを取り入れたのはコロナ禍よりも早い10年ほど前で、「リモートワークで働くための土台」が整っています。遠隔での広報活動は、なかなか難しい部分も多いのですが、この「土台」があるからこそスムーズに働くことができるのです。加えてデジタル化・DX化も推し進めており、「酒蔵DX」として日々進化しています。

コミュニケーションはオンライン中心。クラウドサービスを徹底活用

　私の働き方では、基本的にChatworkで社内のコミュニケーションを取っています。マーケティング関連で密に連携しているメンバーは京都在住なので、なかなかリアルではお会いできないものの、問題なく業務を一緒に進めています。

オンラインでも密にコミュニケーション

　社内のオンラインミーティングはGoogle Meetが主です。ミーティングの設定にはGoogleカレンダーを活用しており、本社会議室もカレンダーから予約します。本社取材の際に会議室が必要なときも、オンラインで場所を確保できるのでありがたいです。

　そしてここが一番大きいかなと思うのが、会社に関わるほとんどのデータを、クラウド（基本はBox、サブでGoogle Driveを利用）で保存・管理していることです。特にBoxは用途ごとに管理部の方々によって整理されていて、調べたいときに調べやすい環境に整えてくださっています。そのため離れた場所でも新しい情報を常に収集することができ、広報として仕事をするうえで困ることがあまりありません。

　ほかにもドキュメント類はGoogle Workspace、稟議はFreee、契約はクラウドサイン、タレントマネジメントはHRMOS Coreなど、SaaSサービスを多数活用しています。顔と名前が一致しなかったらHRMOS Coreで確認もできますし、プレスリリースのドラフト共有はGoogleドキュメントを利用し、関係者にはドキュメントに提案やコメントをしてもらってリアルタイムで修正することで、無駄な時間を省いています。

PCスタンドや椅子で体の負担を軽減。マスコットのクッションは癒やし効果も

　書くことが多い私の仕事に必須だなと最近感じるのは、PCスタンド。目線を上げられるので、モニター2画面で仕事するには体の負担が起きにくく、費用対効果はかなり高いです。

PCスタンドは目線を上げられて体の負担が置きにくい

　また、オンラインミーティングの際に話題に上がった際、さっと見せられるように話題にしやすい酒瓶を置いています（飲みながら仕事しているわけではありません笑）。

デスク周りには酒瓶も

　そしてオンラインミーティングではライトも欠かせません。USBタイプの簡易ライトですが、十分間に合います。

　椅子は以前書かせていただいたときと同じものを利用していますが、たまに外で働いたときに、この椅子がいかに疲れないかを感じます。また、ポケモンやリラックマなどのかわいいクッションを切羽詰まったときにフニフニすると、ほっこりできて落ち着きます。

オンラインミーティングに欠かせないライト

椅子と癒やし係のクッション

　自宅はかなり快適な空間になりつつありますが、ハード面もソフト面もよりよい環境を目指していければと思っています。

たかなし あんな

楯の川酒造株式会社にて広報を担当。デジタルマーケチームも兼務中。楯の川酒造だけでなく、楯の川酒造グループ（奥羽自慢、月光川蒸留所、創り酒屋）全般の広報を、フルリモートで1人で担当している。プライベートでは3歳の子を持つワーママで、実は日本酒よりクラフトビールの方が好き。昨今はTwitterを活用した広報同士のつながりを強化し、月に一度、雑談会を実施中。