イベントレポート

Interop Tokyo 2018

LoRaWANネットワークで実現する子どもの見守りや「鳥獣捕獲檻管理サービス」など、糸島市の活用事例

Braveridgeブースではネット環境不要で広域通信可能な「BLEルーター」も展示

 「Interop Tokyo 2018」の株式会社Braveridgeのブースでは、BLE(Bluetooth Low Energy)端末をLTEやLPWA(Low Power Wide Area)などの通信網へ中継接続する「BLEルーター」シリーズや、BLEビーコン、各種センサーが展示されている。

 BLEルーターは、BLE端末とインターフェースサーバー間を接続することで、安否確認・火災検知・開閉探知・牧場管理システムなどのIoTサービスを提供できるとしている。同社が新たに開発したBT5.0-LongRangeモジュールと独自ファームウェアを採用することで、低コスト・低消費電力・長距離通信を実現。BLE端末が取得したデータはBLEルーターに集約された後、3G/LTE/Cat-M1/NB-IoT/LoRaWAN/Sigfoxなどを介して、インターネットに接続する。

 会場で展示されていたのは、Sigfox接続の「BBSFR1」、LoRaWAN接続の「BBLRR1」、LTE接続の「BBLTR1-W」、CAT-M1接続の「BBCMR1」、NB-IoT接続の「BBNBIR1」、3G接続の「BB3GR1」、LTE/Wi-Fi接続の「BBLTR1-W」など。

左からSigfox接続の「BBSFR1」、LoRaWAN接続の「BBLRR1」、LTE接続の「BBLTR1-W」
各種BLEルーターとモジュール


「LoRaWAN」で地方自治体の社会課題解決を目指す

 展示ブースでは、無線通信規格LPWAの1つであるLoRaWANの活用方法として、福岡県糸島市における事例も紹介している。福岡県糸島市、福岡県、公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団社会システム実証センターと連携し、LoRaWANネットワーク環境の整備と公共サービスの実証実験を行っている。

今春より糸島市で実証実験を開始

 糸島市内20カ所の公共施設にゲートウェイを設置し、子どもの見守りサービスや、農業用水などの水位管理サービス、コミュニティバスの通過情報を確認できるバス管理サービス、捕獲檻の作動をPC/スマートフォンで確認できる鳥獣捕獲檻管理サービスなどを展開。高齢化、過疎、防災、防犯、行政業務の効率化など、地方自治体が抱える社会課題の解決策として効果が期待できるとしている。

実証実験で使用されているゲートウェイや、見守りデバイス、水位センサー、害獣捕獲檻センサー、バス停設置デバイス