イベントレポート

CEATEC 2024

ポイ活アプリ「トリマ」を通じて人流調査とアンケート、回遊分析や交通分析も

「軽EVと普通EVで移動距離はどう違う?」などサンプルも公開

ジオテクノロジーズの展示ブース

 10月15日~18日に幕張メッセで開催された「CEATEC 2024」で、ジオテクノロジーズ株式会社はポイ活アプリ「トリマ」から取得された人流データや人流を活用したアンケート調査「Geo-Research」に関する展示を行った。

ポイ活アプリ「トリマ」

 同社はトリマからユーザーの許可を得た上で1日に10億件以上の位置情報を取得している。この人流データは移動の軌跡が高密度であること、性別・年代など属性に基づいた分析を行えることなどが特徴で、時間や行動範囲が限定された断片的なデータではなく、ユーザーが訪れた場所がわかる連続性のある人流データのため、交通分析や回遊分析、来店分析、行動分析などさまざまな分野に活用できる。

 また、この人流データをもとに125mメッシュ解像度の滞在人口メッシュデータや、曜日・1時間ごと・上下選別の実通行量を推計した自動車通行量データ、道路リンクごとの旅行時間を15分間隔で集計した渋滞統計データなども提供できる。

トリマの人流データを地図上に可視化

 Geo-Researchは600万人以上のモニター数を抱えるトリマを活用したアンケート調査で、ユーザーの行動ログをもとに特定の日時や場所にいた人に絞ってリサーチを行える。モニターのアクティブ率が高いことも特徴で、24時間で10万サンプルを回収できる高い回収スピードを実現している。利用できる属性は性別や年齢、婚姻、居住形態、年収など9種類で、事前調査なしでモニターを絞り込める。

 また、アンケートに回答したモニターのその後の行動を調査することも可能で、展示ブースではアンケート調査によりBEV(バッテリー式電気自動車)保有者を3000人抽出し、車種ごとに分類して利用実態についてリサーチした上で人流分析を行った結果を展示していた。例えば“軽EVはコンパクトな生活スタイルで、普通EVは中~長距離を移動する生活スタイル”という事前仮説をもとに調査した結果、仮説に反して「軽EVと普通EVでは移動距離の差が少ない」という意外な結果が明らかになったという。

BEV保有者を対象に人流分析を行った結果

 このほか、トリマを通じた広告ソリューション「トリマ広告」のパネル展示も行った。同ソリューションは、人流分析やGeo-Researchによりユーザーの居住地・勤務地のエリアからターゲティングして狙ったユーザーへダイレクトにリーチできるほか、ユーザーの現在地に対してリアルタイムでプッシュ通知広告を配信したり、トリマ内の動画広告枠やバナー広告枠に出稿したり、トリマのアンケート内でプロモーションを行ったりすることも可能。さらに、人流分析やGeo-Researchを利用することで効果測定を行うことも可能で、市場調査・分析から広告宣伝、効果測定に至るまでワンストップで提供できる。