UQ Comやウィルコム、WiMAXやXGPをアピール


 WIRELESS JAPAN 2009では、UQコミュニケーションズ(UQ Com)やウィルコムが自社の通信サービスを紹介している。

UQ Com、WiMAX対応のアダプタやノートPCを多数展示

 UQ Comのブースでは、7月1日に有料サービスを開始した「UQ WiMAX」を紹介。6月に幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2009」と同様に、各社が発売するWiMAX対応アダプタやノートPCなどを多数展示しており、これら機器を利用してWiMAXによる通信を実際に体験できる。なお、会場の東京ビッグサイトにはモバイルWiMAXの基地局が設置されている。

 また、7月21日にNECとNECアクセステクニカが発表した、組み込み用OS「Moblin」向けのモバイルWiMAXソフトウェアを導入した情報機器も展示。主にPC以外のサーバー機器やカーナビゲーション機器、モバイル機器での利用を想定する。このほかブースでは、WiMAXに対応した屋外用基地局も展示している。


Moblin向けソフトウェアを導入した情報機器を展示各社が発売するWiMAX対応アダプタWiMAXをWAN回線として利用できるルータも

WiMAX対応ノートPCの中には、22日に販売を開始したレノボの「ThinkPad T400s」もWiMAX対応の基地局ブースではモバイルWiMAX入門ガイドも配布されていた

ウィルコム、XGPの体験デモや対応機器など

 ウィルコムブースでは、現在エリア限定サービスを実施中の次世代PHS「WILLCOM CORE XGP」について、ブース内に基地局を設置して、体験スペースを設けている。このうち、通信性能を紹介するスペースでは、上り下りとも9Mbps前後の速度を確認できた。

 XGP関連では、フェイスとウィルコムが7月21日に発表したデジタルテレビ向けのSTB型機器を参考出展。今回は試作機となるため、回線には有線LANを利用していたが、将来的にはXGPのモジュールを組み込んだ形で、地域情報や生活情報、医療情報などを、居住する地域に応じてきめ細かに配信したいという。

 このほかフェイスでは、XGPカードを装着する病院向けのベッドサイド機器を参考出展した。こちらは、医療機関のニーズに合わせて、XGPや有線LANなど、通信回線の選択が可能という。


XGPのエリア限定サービスで提供するPCカード2製品会場では9Mbps前後の速度を確認XGPに対応した次世代家庭用情報機器

地域や生活情報の配信などを想定する医療機関用ベッドサイド機器もネット利用以外にテレビやゲームなどの機能も組み込める

京セラ、次世代PHS/iBusrt/WiMAX/LTEへの取り組みを紹介

 次世代通信関連ではまた、京セラが通信技術を紹介している。京セラでは、次世代PHSや、下り最大2Mbpsの通信が可能な「iBurst」に取り組んでいるが、これらに加えて、WiMAXやLTEの基地局開発についてパネル展示で紹介している。

 WiMAXでは小型基地局のほか、電波の届きにくい屋内などで電波を中継・増幅させるレピータの開発・供給を進める考え。LTEに関しても小型基地局の開発を進めているとした。なお、いずれも具体的な製品化時期は未定。


京セラブースでは複数の通信技術に取り組んでいることを紹介(写真は次世代PHS用基地局)WiMAXではレピータや基地局の開発を進めるLTEでは小型基地局を開発するという

iBurstは京セラと米ArrayCommが開発した無線通信技術海外で事業化されており、対応アダプタも展示する国内では2GHz帯での利用を視野に入れるが、現時点で15MHz幅での参入事業者がないため、京セラでは5MHz単位で全国/地域/自営バンドに分けた免許割り当てを総務省に要望している

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(村松 健至)

2009/7/22 20:29