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今週のフィンテック:早くもQR決済の勝負は決まった?!

 金融分野に情報通信技術を応用するフィンテック分野で、個人向けの決済サービスとしてにわかに注目されているのがQRコードを使う方式である。同じQRコードを使う方式でも、いくつかの方法があるが、とりわけ、価格情報の含まれるQRコードを店舗が紙に印刷し、消費者が自身のスマートフォンのアプリで読み取る方式は、先に中国で普及したことから知られるようになり、ここにきて日本でも話題として盛り上がりつつある。店舗側では、非接触ICカードリーダーのような端末機器やネットワークを用意する必要がないことから、経済的な負担も少なく、導入の敷居は下がっている。また、増加する中国からの来日顧客にとっては、慣れている支払い方式であることから、心理的なハードルも低いといえるだろう。店舗側でリーダーを用意する場合も、スマートフォンなどの汎用端末にアプリを入れることで利用できるということでもコスト的なメリットがある。いずれにしても、まだまだ普及をした決済方式とはいえない段階だが、主要なベンダーが続々と参入していることからも、今後の普及は早いのではないかと思われる。

 こうした決済方式をめぐる陣取り合戦は活発で、企業間の提携による「グループ化」も進んでいる。こうした戦略により、市場での導入が早まるというメリットはありそうな動きだが、ライバルグループ間で仕様が異なると、消費者にとっては混乱をすることにもつながり、利便性が失われてしまうことも考えられる。仕様の共通化の動きも報じられてはきていることから、今後の動向には注目しておきべきだろう。さらに、店舗での購入以外でも、個人間での割り勘や送金などのサービスも開始されていて、こちらも興味深い。

 現金(貨幣)の信頼性が高い日本では、これまでも「現金至上主義」といわれるように、クレジットカードでの支払いですら敬遠する一定の層がいること事実である。今後は、主に若年層消費者の意識がどう動くかということが普及の鍵となろう。また、店舗側でもレジでの支払いや集計の手間が軽減されることなどのメリットもあることから、業務効率化という観点でのニーズも高まりも重要だ。

ニュースソース

  • Suica等交通系電子マネーのチャージ セブン銀行ATMで可能に[livedoor NEWS
  • Visaのタッチ決済、ローソンで利用可能に[ITmedia
  • アイテム現金化アプリ「CASH」、中古車買い取りを開始。即5万円+追加査定が手に入る[livedoor NEWS
  • ローソンで「d払い」と「Origami Pay」が利用可能に 全国の店舗で9月11日から[ITmedia
  • ローソン銀行がきょう発足、キャッシュレス決済に注力[Engadget日本版
  • セブンイレブン、全米で「Apple Pay」と「Google Pay」に対応へ[CNET Japan
  • 郵便局がキャッシュレス決済を導入。クレジットカードや電子マネーなどに対応。来年2月開始予定のスマホ決済「ゆうちょPay」も利用可能に[GAPSIS.JP
  • QR決済 楽天とLINEが抜け出しそうな2つの理由[日本経済新聞
  • お金がなくなる日がやってくる――信用×Techがつくる新しい社会とは[BUSINESS INSIDER
  • コミケでクレカ・電子マネー・QR決済に対応 「電子決済を極めまくったサークル」に話を聞いた[ねとらぼ
  • 新興フィンテック企業、大手と広がる連携の輪[日本経済新聞

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