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エプソン、35枚/分に高速化したA4シートフィードスキャナーの新モデル
2016年7月7日 11:00
エプソン株式会社は7日、A4シートフィードスキャナー4モデル、フラットベッドスキャナー、フォトスキャナー各1モデルの計6モデルを発表した。価格はいずれもオープンプライス。
A4シートフィードスキャナーの新モデル「DS-530」(市場想定価格3万円台後半)と、同Wi-Fiモデル「DS-570W」(4万円中盤)は、いずれも前モデル「DS-510」の26枚/分の読み取り速度が35枚/分へ高速化されている点が特徴で、7月28日発売。
給紙ローラーを大型化するとともに、分離ローラーの動作を用紙を送る方向ではなく、逆に回転させるように改善。高速化は、ローラーの変更に加え、内部を見直したことによるもの。これにより耐久性も前モデルから10万スキャン増の40万スキャンとなった。また、紙の重送も大幅に改善したという。これまで保証外だった宅配便などの輸送伝票や感熱紙のレシートといった薄紙のスキャンにも対応した。長い状態のレシートも最大6mまでスキャンが可能。
さらに、8枚/分の低速モードを新たに搭載。そりがある原稿や薄い原稿のスキャンが可能になったという。前モデルでは、破れがある原稿に用いるキャリアシートを使用したスキャンは1枚のみの対応だったが、自動検知による複数枚をセットしてのスキャンや、混載してのスキャンも可能になった。1枚のみ重送を検知せずにスキャンできるスキップ機能も搭載した。
有線モデルのDS-530では、同社が販売しているフラットベッドスキャナー「GT-S650」とのドッキングユニット「DS53FBDOCK」を用意。内部でGT-S650をDS-530にUSB接続し、シートフィードスキャナーでは通紙できない冊子のスキャンなどにGT-S650を用いて、PCからシームレスに利用できる。同社では、銀行などのカウンター業務をメインのターゲットとしているという。
25枚/分のコンパクトモデル2機種
エプソンでは初となるA4シートフィードスキャナーのコンパクトモデルは、「DS-310」(2万円台後半)と、Wi-Fi対応でバッテリー内蔵の「DS-360W」(3万円台後半)の2モデル。いずれもDS-510とほぼ同様の25枚/分の読み取り速度を維持したまま、設置スペースをコンパクト化したモデルとなる。11月上旬発売予定。
コンパクトサイズスキャナーとしては高速な読み取り速度で、手前の専用口からは免許証などのプラスチックのカードをスキャンすることも可能。
DS-360Wには、400枚のスキャンが可能なバッテリーを搭載。一方、DS-510は、読み取り速度は5枚/分となるが、USBバスパワーでも動作する。同社ではフリーアドレスなどの企業での利用を想定しており、モバイル用途としては既存モデル「DS-40/30」の利用を推奨するとのこと。
A4フラッドベッド/A3フォトスキャナーの新モデルも
「DS-1630」は、50枚給紙可能な両面ADF標準搭載のA4フラットベッドスキャナー。市場想定価格は3万円台後半で、8月下旬発売予定。片面スキャン時の読み取り速度は25枚/分。シートフィードスキャナーとは異なり、読み取りは片面のみとなるため、両面スキャンは紙が往復する形での対応になり10枚/分の速度となる。オプションによりネットワーク共有も可能となっている。
「DS-G20000」は、光学解像度2400dpiのA3フォトスキャナー。市場想定価格は20万円台後半で、9月下旬発売予定。光源を従来モデル「ES-G11000」のキセノンランプからLEDに変更し、消費電力が33%低減したという。また、色補正もsRGB表示時に最適化し、特に肌色や階調表現が変更されている。