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Apple、「macOS Sierra」では65件の脆弱性を修正、「Safari 10」では21件修正

 Appleが20日にリリースしたMac用OSの新バージョン「macOS Sierra 10.12」では、65件の脆弱性が修正されている。あわせて21件の脆弱性を修正した「Safari 10」と、2件の脆弱性を修正した「macOS Server 5.2」、1件の脆弱性を修正した「iCloud for Windows 6.0」もリリースした。

 macOS Sierra 10.12は、これまでの「OS X」から名称を変更した新バージョン。2009年後半(Late 2009)以降に発売されたMacに対応する。iOS向けに提供されている音声アシスタント「Siri」の新搭載、Apple Payへの対応、ウィンドウのタブ機能、iCloudとの連携強化などを行っている。

 また、カーネルに存在する8件の脆弱性をはじめ、リモートから任意のコードを実行できる可能性がある脆弱性など、深刻な脆弱性を多数修正。さらにオーディオ、Bluetooth、グラフィックといったドライバ関連、画像やファイルの処理、Kerberosなどの認証関連など、CVEベースで計65件の脆弱性を修正している。

 macOS Sierra 10.12に含まれるSafari 10では、悪意のあるウェブサイトへのアクセスにより、任意のコードが実行される可能性がある脆弱性や、データが漏えいする可能性のある脆弱性など、計21件の脆弱性が修正された。「OS X Yosemite(10.10.5)」と「OS X El Capitan(10.11.6)」向けにも公開されている。

 このほか、macOS Server 5.2ではHTTP_PROXY環境変数とRC4暗号化プロトコルにおける2件の脆弱性が修正されている。また、iCloud for Windows 6.0でも、細工したウェブコンテンツを表示させることで任意のコードが実行できる脆弱性が修正されている。