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職場全体の英語力がTOEIC 900点相当に!? 職場単位でカスタマイズ可能なニューラル機械翻訳、みらい翻訳が提供開始
2017年12月12日 18:27
株式会社みらい翻訳は、機械翻訳サービス「Mirai Translator」を12月14日より提供すると発表した。企業ごとの独自辞書の登録や翻訳モデル自体の作成まで対応する、カスタマイズ可能なニューラル機械翻訳エンジンを提供するのが特徴。サービス開始当初は日英の双方向翻訳に対応する。
みらい翻訳が国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同開発した機械翻訳エンジンによるサービス。インターネットを通じてウェブブラウザー上から利用でき、テキスト入力による「テキスト翻訳」のほか、ファイルをアップロードしての「ファイル翻訳」も行える。ファイルフォーマットは、プレーンテキスト、Word、Excel、PowerPoint、PDFに対応する。
カスタマイズ機能としては、企業の翻訳ユースに不可欠な固有の商品名や専門用語、特殊な社内公用語に対応するための「ユーザ辞書」、メールの定型文やマニュアルなどの決まった翻訳文を登録しておき、毎回同じ翻訳結果を得るための「翻訳メモリ」がある。
さらに、汎用の翻訳モデルに加えて、個々の企業向けに「カスタム翻訳モデル」を生成するサービスもオプションサービスとして対応可能。過去に人手で翻訳した大量の対訳文章がある場合に、それらを追加で機械学習させることで翻訳モデル自体をカスタマイズできる。
各従業員が使用するユーザ辞書、翻訳メモリ、カスタム翻訳モデルを部署単位で設定しておける「プロファイル」管理機能もある。
みらい翻訳によると、ニューラルネットワークを用いた機械翻訳エンジンによって、従来の機械翻訳から大幅に精度が向上されたものの、職場単位のカスタマイズ機能の導入は実現できていなかったという。これに対してMirai Translatorでは、専門用語や特別な言い回しに対応する辞書の登録や、翻訳モデル自体の追加学習までカスタマイズ可能なニューラル機械翻訳サービスとして提供することで、職場単位での翻訳品質を向上でき、「職場の英語力をTOEIC 900点相当に引き上げる」とアピールしている。
サービス利用料金は、1ユーザーあたり月額8000円(税別。10ユーザーパックから提供し、契約期間は1年間)。この料金内で、ユーザ辞書は、例えば「全社共通」「申請用」「マニュアル用」「製品A用」「製品B用」……というように複数登録可能(現時点で辞書数は無制限)。ただし、1つの辞書に登録できる単語は2万語まで。また、1つのプロファイルからアクセスできるユーザ辞書は5つまでに限られる。このほか、カスタム翻訳モデルの追加は個別見積もり。