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2017年は汎用JPドメイン名が100万件突破、2018年に入ってJPドメイン名全体で150万件突破

JPRSが「JPドメイン名レジストリレポート2017」公開

「JPドメイン名レジストリレポート2017」はPDFでダウンロード可能

 「JPドメイン名レジストリレポート2017」を、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が3月28日に公開した。これによると、2018年1月1日時点でJPドメイン名全体の累計登録数は149万5477件となり、1年で4万841件増加した。内訳は、属性型・地域型JPドメイン名が47万2906件、汎用JPドメイン名が101万615件(うち日本語が10万7363件)、都道府県型JPドメイン名が1万1956件(同2524件)。なお、2017年は汎用JPドメイン名が9月に100万件を突破。さらに2018年2月には、JPドメイン名全体の累計登録数が初めて150万件を超えている。

 同レポートは、JPドメイン名の登録管理やDNSの運用などを担うJPRSが、2004年から毎年取りまとめている年次報告書。同社ではJPドメイン名の登録管理業務を行うにあたっての4つの柱として、1)信頼性:社会的信頼のあるドメイン名の確立、2)安定性:安定したドメイン名システムの運用・管理、3)利便性:利用しやすいドメイン名サービスの提供、4)経済性:適正なドメイン名料金の設定――を従来より掲げており、2017年もそれぞれをより高度なものにすることに努め、さまざまな取り組みを行ってきたという。

 JPRSでは、信頼性・安定性を確保しつつも、利便性・経済性もバランスよく追求していくことが重要だと説明。例えば、2016年にサービス概要などを発表した学校名の日本語JPドメイン名については、学校関係者から意見を募集し、教育現場の実態に沿ったサービスになるよう登録ルールの改善などを行った上で、2017年10月に同時登録申請の受付を開始した。また、JPドメイン名がより登録しやすく利用しやすいものとなるよう、JPドメイン名の指定事業者向け料金を段階的に値下げしてきており、2017年には汎用JPドメイン名と都道府県型JPドメイン名の値下げを実施したとしている。

 サービス継続性の確保と運営基盤強化のための取り組みも引き続き実施。特に東京の罹災を想定した実践的な訓練など、サービスの迅速な復旧への準備を進め、拠点以外においてもサービスを継続できるようにするための環境整備を続けているとしている。また、2017年には、研究・開発用の新gTLD「.jprs」を活用し、大規模災害時のインターネット継続利用に関して電力系通信事業者8社と実施してきた共同研究について、その成果を報告書としてとりまとめて公開した。

 今後の課題としては、DNSの耐障害性の強化のためのさらなる設備増強を行っていくとともに、セキュリティ向上を目指したシステムの強化を進め、サービス継続性の確保を図っていくという。また、DNSの安定運用のための活動として、脆弱性情報や注意喚起など、DNS技術情報の提供を引き続き行っていくとしている。

JPドメイン名累計登録数の推移
JPドメイン名累計登録数の内訳