ニュース

Avast、VPNアプリ「HideMyAss!」の国内提供を開始、月額813円から

 Avast Softwareは、VPNアプリ「HideMyAss!」(HMA!)の日本国内での提供を開始した。対応OSはWindows/Mac/Linux、Android/iOS。料金(税込)は1カ月プランが月額1399円、6カ月プランが月額1033円、12カ月プランが月額813円。1ライセンスにつき最大5台のデバイスで利用可能。

 VPNアプリはサーバーとクライアント間の通信を暗号化することで、公衆無線LANなどへの接続時にユーザーの閲覧情報や個人情報、位置情報などを盗み見られないように保護するもの。VPNサーバーは東京を含む220カ国以上・280カ所以上に、900台以上のサーバーが設置されている。ユーザーの近くのVPNサーバーに接続する「インスタントモード」のほか、接続先のVPNサーバーを選択できる「接続先モード」を搭載する。また、検閲のある国の居住者・旅行者が、検閲のない近くの国のサーバーにアクセスする「自由モード」も備える。

 ユーザーのIPアドレスを定期的に変更することで第三者による位置情報の追跡を困難にする「IPシャッフル機能」も備える。さらに、Windows/Mac向けにはVPNサーバーの障害発生時にインターネット接続を遮断する「キルスイッチ機能」を搭載する。

 公衆無線LANなど保護されていないネットワークへの接続時にVPN機能を自動的に起動したり、VPN接続を促す通知画面を表示することができる。また、ユーザーがアクセスしたネットワーク情報を確認できる診断機能や、ウェブの閲覧履歴の消去もできる。

日本ではVPN自体の知名度が依然として低い状況

 同社が日本のオンラインユーザー4263人を対象に7~9月に行なった調査では、約30%の回答者が喫茶店などの公共エリアで公衆無線LANに接続していると回答。このうち86.8%がセキュリティリスクを認識、しかし、47.5%がパスワードで保護されていない公衆無線LANに接続していると回答した。

 漏えいを懸念する情報としては、パスワードなどのログイン情報(54%)、銀行など金融機関の情報(22%)、ウェブサイトの閲覧情報(7%)などが挙がった。

 しかし、VPNの利用目的を把握していないという回答が32.5%に上り、VPNサービスを使用して公衆無線LANに接続しているという回答は5.9%にとどまった。

 Avast HMA!担当シニアプロダクトマネジャーのジョナサン・ルモニエ氏は、「IoT機器やルーターを標的にしたマルウェア“VPNFilter”の被害があったように、家庭用のルーターにも危険が及ぶ可能性がある。どこにいても安全なかたちでアクセスすることを担保していきたい」とコメントしつつ、アプリの名称やロバで描かれたロゴについては「変に思われるかもしれないが、“ass”はロバという意味もある。英語では“Don't be an ass”という言葉で、“馬鹿なことをするな”“ロバみたいになるな”という意味がある。遊びで付けたような名前だ」と述べた。

Avast HideMyAss!担当シニアプロダクトマネジャーのジョナサン・ルモニエ氏