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クレカ不正利用被害で最も多いのは「フィッシング詐欺」、三井住友カードがアンケート調査結果を公開

 クレジットカードの不正利用被害にあった500人を対象に、三井住友カード株式会社が行ったアンケート調査では、フィッシング詐欺の被害者が多いことが明らかになった。調査期間は2019年10月17日~21日。

 回答者500人のうち、不正利用された原因や手口を把握していない人は全体の57.2%、把握している人は42.8%に上った。把握していると回答した214人のうち、54.2%が「カード会社から聞いた」、39.3%が「自分で気付いた」と回答している。

 不正利用の手口として最も多かったのは、フィッシング詐欺で全体の23.1%を占めた。このほか、なりすましが20.0%、ネットショッピング詐欺が19.0%、盗難・紛失が15.4%、EC事業者による情報漏えいが12.3%、スキミングが6.2%、悪質出会い系サイトが4.1%だった。

フィッシング詐欺による不正利用の被害が最も多かった(出典:三井住友カード株式会社)

 クレジットカードの不正利用が発覚したタイミングは、「カード会社からの連絡時」が35.4%、「Webやアプリ、紙での利用代金明細書確認時」が24.8%、「ご利用金額を口座から引き落とされた時」が13.6%、「利用通知サービス確認時」が13.4%、「クレジットカード決済をしようとして、利用停止になっていた時」が4.8%、「警察からの連絡事」が2.2%だった。

被害額は平均10万円、少額で気付くのが遅れるケースも

 回答者500人の平均被害額は10万147円だった。なお、最低額は980円で、最高額は160万円に上る。被害額が小さい場合、長期間にわたって不正に利用されていることに気付かない場合もあり得る。ある事例では、ウェブサイトの月額利用料500円が5カ月間にわたって不正に引き出されたケースも確認されている。

 なお、回答者のうち83.6%が、カード会社や支払い先のECサイトから補償を受けられたと回答する一方で、16.4%(82人)は「補償されなかった」と答えている。

 補償を受けることができなかった82人の理由として(複数回答可)、「警察に被害届を提出していなかった」(37.8%)、「不正利用された時から長期間、カード会社に連絡していなかった」(30.5%)、「カードの裏面に署名していなかった」(13.4%)などが挙げられている。

「警察に被害届を提出していなかった」が最多(出典:三井住友カード株式会社)

利用明細のこまめな確認を、暗証番号の設定にも注意

 不正利用発覚後に回答者が行った対策として、暗証番号の変更、カード裏面の署名の徹底、二段階認証の設定などが挙げられている。

 三井住友カードでは、利用明細のこまめな確認で被害を早い段階から把握するよう呼び掛けている。また、万が一被害にあった場合は、カード会社へ相談することや警察へ被害届を出すよう促している。