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「ワーケーションしてみたい」6割近くに上るも、課題は休暇の扱いや費用負担
2020年10月30日 13:10
ビッグローブ株式会社（BIGLOBE）は、「ワーケーション」に関するアンケート調査の結果を発表した。ワーケーションとは、仕事の「ワーク」と休暇の「バケーション」を組み合わせた造語。自然があふれるリゾート地などで、休養と仕事を行うという働き方だ。今回、ワーケーションをしてみたいとした人は6割近くに上り、その割合は20代・30代のほうが40代・50代よりも高かった。
アンケートは「ニューノーマルの働き方に関する調査」として、9月10日～14日にインターネットで実施。回答者は、全国の20代～50代の1500人で、そのうち300人は20代の学生。
ワーケーションは「どのような条件でもしたくない」という人が2割
社会人1200人を対象にした「新しい働き方として政府が提唱するワーケーションをしてみたいと思うか」という問いでは、全世代平均は「そう思う」が23.7％、「ややそう思う」が35.3％、「あまりそう思わない」が23.6％、「そう思わない」が17.4％だった。「そう思う」「ややそう思う」を合わせると、59.0％がワーケーションをしてみたいとしている。
年代別で見ると、若い世代がワーケーションをしてみたいとする割合が高く、20代は65.3％、30代は68.4％だった。これに対して、40代は55.6％、50代は46.7％だった。
このように社会人の6割近くがワーケーションをしてみたいとしているが、その障壁となっているのが会社における制度化だ。
同じく社会人1200人に対する「どのような条件が整えばワーケーションをしてみたいと思うか」との質問（複数回答可）では、「会社がワーケーションを推奨する（制度が整う）」が43.5％、「有給休暇を使わず通常勤務扱いになる」が39.0％、「会社の費用負担がある」が39.0％、「休暇中に一部勤務（ワーケーション）をする事で長期滞在が取得しやすくなる」が19.8％だった。また、「家族も同行可能」（18.4％）、「家族の同意が得られる」（14.3％）といった家族に関する事項も挙げられている。
その一方で、「どのような条件でもしたくない」との回答も20.1％あった。
ワーケーションで自費で払っても良いと思う金額、1人・1日5千円未満が4割
この「どのような条件でもしたくない」との回答者を除いた955人に対するアンケート結果もある。ワーケーションの障壁の1つである費用の負担だ。「ワーケーションをするとしたら、自費で払っても良いと思う金額（1日あたり・1人あたり平均）」では、「5千円未満」が42.1％、「5千円～1万円未満」が22.2％などとなっている。
また、「ワーケーションをするとしたら、実施したい1回あたりの期間」を質問したところ、1泊が17.0％、2泊が24.7％、3泊が19.5％、4～6泊が11.3％、1週間が14.8％、2週間が3.1％、3週間～1カ月未満が2.3％、1カ月以上が7.3％だった。1週間程度までが多くを占めるが、1カ月以上を希望する回答者もいる。
ワーケーション場所には「のんびりとした環境と、仕事に集中できる環境の双方」が求められる
希望するワーケーション先の設備と環境について、「ワーケーションをする場合、どのような設備・環境のある場所で仕事をしたいと思うか」（複数回答可）とのアンケート結果もある。上位は「のんびりとした空間」が38.6％、「おいしい食事」が38.6％、「セキュリティ保護されたWi-Fi」が36.6％、「長時間座り心地のよい椅子」が36.4％となっている。
ここからワーケーションに期待することが見えてくる。バケーション（休暇）の面では、のんびりとした空間やおいしい食事のほか、「温泉・サウナなど温泉施設」（29.9％）、「開放的な空間」（26.0％）、「心地よいカフェ」（23.9％）、「スポーツ・レジャーができる場所」（18.7％）がある。
その一方のワーク（仕事）の面では、セキュリティ保護されたWi-Fi、長時間座り心地のよい椅子のほか、「仕事のための個室」（32.9％）、「広いデスク」（26.5％）、「プリンタ・複合機」（22.4％）、「洗練された場所」（17.8％）、「コワーキングスペース」（17.6％）といったものだ。
この結果についてBIGLOBEでは、ワーケーションは「日常から離れたのんびりとした環境と、仕事に集中できる環境の双方が求められる」としている。
