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WireGuardを採用したVPNサービス「グループ専用VPN WG」、インターリンクが提供開始

「グループ専用VPN WG」の接続例

 株式会社インターリンクは、VPNサービス「グループ専用VPN WG」を提供開始した。VPNサーバーにPCなどの端末を接続すると、社内ネットワークのように端末間通信やファイルサーバーが利用できる。VPN専用のサーバーが用意され、固定のIPアドレスが1つ付与されるのも特徴だ。

 初期費用は不要で、最大2カ月間無料で利用できる。利用料金は月額5500円で、10アカウント(1アカウントは端末1台分)が付与される。また、月額5500円で10アカウントが追加でき、基本料金に含まれている10アカウントも含めると合計250アカウントまで発行できる。

 インターリンクは、2015年からVPNサービス「グループ専用VPN」(旧サービス名「グループ専用VPNサーバー」)を提供している。今回開始された「グループ専用VPN WG」は、使用するプロトコルを「WireGuard」に変更するとともに、接続先によりVPNサーバーを経由する「ルーティングの設定」を追加した。

 この「グループ専用VPN WG」で採用されているWireGuardは、PPTP/L2TP/OpenVPNなどよりも高速で安定性が向上しているVPNのプロトコル。例えば、ファイルのダウンロード中に通信が切断しても、接続が復帰すると自動的に再開される。また、WindowsとmacOSのほかにLinux、FreeBSD、iOS、Androidにも対応することが特徴だ。そのため、PCだけではなく、スマートフォンやサーバーなどさまざまな機器がネットワークに接続できる。

 「ルーティングの設定」は、通常はVPNサーバーを経由しないでインターネットに接続しているが、指定したIPアドレスに接続する場合、自動的にVPNサーバーを経由する機能だ。例えば、テレワーク中は、通常はVPNサーバーに接続しないで仕事をしているが、社内ネットワークに接続する場合は、自動的にVPNサーバを経由する。

 利用例として、さまざまなネットワーク環境からVPNサーバーにPCなどの端末を接続する方法が挙げられている。これにより、VPNサーバーに接続した端末は、社内ネットワークに接続されているように端末間通信などが可能だ。

 また、国内外のさまざまな環境からVPNサーバーに接続すると、日本の固定IPアドレスを用いてインターネットの通信が可能になるとしている。

日本国外からVPNサーバーに接続すると、日本国内のIPアドレスからの通信だと判断される

 インターリンクではそのほかの用途として、複数人で同時に1つの固定IPアドレスを利用する、安定した高速なVPNをグループで利用する、アクセス制限をかけながらチームでサーバーのメンテナンスを行う、プロジェクト/チーム/部署単位で固定IPアドレスを使った作業を行う、外部から社内ネットワークへ固定IPで制限をかけてアクセスしたい、社員または友人同士でファイル共有をしたい――といった用途に利用できるとしている。