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3年ぶり「幕張のCEATEC」がスタート、来場者用「個室ワークブース」で不意のWeb会議も対応OK【CEATECの歩き方】
ワークブースは無料で利用可能、会場には無料Wi-Fiも、「ゆっくり時間をかけて見てほしい」
2022年10月17日 21:12
千葉県幕張の幕張メッセ会場(リアル会場)でのCEATEC 2022が、10月18日~21日までの4日間開催される。
過去2年間の完全オンライン開催を経て、3年ぶりのリアル開催となった今年は、「ぜひ会場を訪れてみたい!」と考えている人も多いだろう。
しかし、前回のリアル開催からは、3年を経過している。「あれ、登録はどうするんだっけ?」、「会場を見る際に気をつけなくてはならないことはなんだっけ?」と、大切なポイントを忘れてしまった人もいるだろう。
また、今年のCEATEC 2022から、新たに始まったサービスや廃止されたサービスもある。それにも注意しなくてはならない。
そこで、CEATEC 2022開催直前を迎え、Internet Watch編集部の独自企画として、「CEATEC 2022の歩き方」をお届けする。CEATEC 2022の幕張メッセ会場に行ってみたい人は、この記事を一読してから、会場を訪れてほしい。
紙の会場案内図がなくなり、今年はデジタルマップでブースを確認
CEATEC 2022の会場を訪れたいと思っている人に、まず、伝えておきたいことがある。
それは、CEATEC 2022では、これまで紙で用意されていた「会場案内図」(会場マップ)がないということだ。
会場に着いたら、会場入口に置かれている紙の会場案内図を入手し、それを広げて、目当ての企業のブースはどこにあるのか、どういう順番に回るのがいいのかを決める作業は、CEATEC来場者の基本動作のひとつだった。
だが、CEATEC 2022では、どこを探しても会場案内図がないので注意が必要だ。
その代わりに用意されたのが、スマホやタブレット、PCで見ることができる「デジタルマップ」である。
表示された会場案内図は、スマホの場合は2本指でのピンチイン、ピンチアウトで拡大縮小が可能であり、PCではマウスホイールで拡大縮小ができ、出展社のブースの位置が確認できる。そこから各社のオンライン展示会場に飛ぶこともできる。
実は、紙の会場案内図の廃止は、コロナ前から検討されていたものだ。デジタルテクノロジーに関する展示が目白押しとなるCEATECが、自らデジタル化を進めた事例のひとつといえそうだ。
来場前に、事前登録を!
会場案内図は、デジタル化が進んだCEATEC 2022だが、会場入場時は、まだ紙の力に頼っている。
来場する際には、事前登録が必要だ。
CEATEC公式Webサイトから事前サイトで必要事項を入力。入場証をプリントアウトして、会場に持参。入口でQRコードを読み取ってもらうだけで、そのまま入場ができる。プリントアウトした入場証は、四つ折りにして、ホルダーに入れて、ネットストラップを使い、首からかけて会場内を回ることになる。
もし事前登録をしていない場合でも、幕張メッセへの移動中の電車やバスのなかで、スマホを使って登録すればいい。スマホの登録完了画面を入場証発券カウンターに提示すれば入場証を発行してくれる。入場は無料だ。
ちなみに、入場証を紙で運用しているのには理由がある。それは、各社のブースで説明員が、来場者の属性を知った上で説明をしたいという要望があるためだ。
首から下げた入場証は業種がひとめで分かるように色分けされており、会社名や個人名も書かれている。出展社からの要望に対して、紙に変わる仕組みがないというのが、依然として紙に頼らざるを得ない理由になっている。
なお、CEATEC 2022に事前登録を行うと、そのIDを使って、PCやスマホ、タブレットから、オンライン会場の展示やコンファレンスにも参加することができる。
コンファレンスは、オンライン開催
幕張メッセの中央エントランスには、CEATECのロゴが設置されている。
これは、来場者が記念撮影が可能なように設置されたもので、CEATEC 2022のリアル会場に参加した人だけの特典といえる。インスタ映えする写真も、ここで撮影してほしい。
CEATECは展示とともにも、コンファレンスが目玉だが、今年のCEATEC 2022では、コンファレンスは基本的にはオンラインで参加することになる。
オンラインコンファレンスでは、すでに10月1日から公開がはじまっており、10月31日まではオンデマントでの視聴が可能だ。
従来は幕張メッセの国際会議場を使用して、基調講演などが行われていたが、最大でも約1000人の来場が限界であるため、人気の講演は、事前に登録しなければ入れず、定員に達した場合には、コンファレンスには参加できないという状況が生まれていた。
だが、過去2年間の完全オンライン開催では、約5000人が参加するコンファレンスがあるなど、聴講者数が無制限となるオンラインのメリットが生かされてきた。CEATEC 2022では、リアル展示は行うものの、コンファレンスにはより多くの人が参加できるように、オンラインでの開催としたわけだ。
リアル会場では投影される資料が見づらかったり、講演時間にあわせて来場しなくてはならなかったりしたが、オンラインコンファレンスではこうした課題が解決される。
なお、幕張メッセ会場のなかには、トークステージやピッチステージが用意されており、ここでは会場だけの聴講となっているものがあるので注意が必要だ。
突然のWeb会議にも、新たにワーキングラウンジを導入
CEATEC 2022から新たな用意されたのが、「ワーキングラウンジ」だ。
来場者が会場内を見学中に、Web会議の時間になってしまった場合などに利用できるもので、区切られたスペースも用意されている。ホール4とホール7に設置されており、自由に利用可能だ。ハイブリッドワークが一般化してから初めての開催となる今回のCEATECならではの来場者に配慮した新たな取り組みだといえる。
一方、感染対策にも力を注いでいる。
CEATEC 2022では、入館前に検温を実施し、37.5度以上の発熱がある人は、入場を断るほか、来場者や出展社をはじめ、会場内に入館する全ての人に、マスクの着用を必須としている。出入口および共用部には手指消毒液を設置しており、手指消毒への協力も呼び掛けている。
また、展示会場内の通路幅は最低4m、列に並ぶ際の間隔は最低1mを設け、ソーシャルディスタンスを可能な限り確保している。会場内はCO2濃度測定を行いながら、十分な換気を行っているという。
さらに出展社には、ブース内の出展物や共有物品、ドアノブなど、人の手が触れるものをこまめに消毒するように要請しているほか、ブース内のステージでは、来場者が滞留する可能性のある場所には来場者同士が距離をとるよう、それぞれの床面に立ち位置を表示すること、商談スペースでも来場者と対面となるレイアウトの場合には、双方のマスクの着用や、飛沫感染防止のためのアクリル板、ビニールカーテンなどの遮蔽物の設置を提案している。
CEATEC 運営事務局では、幕張メッセとの協力によって、来場者および出展者の安全を最優先にした運営を行うとしている。
3年ぶりの幕張メッセでのCEATEC体験を、ぜひ有意義なものにしてほしい。