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出版社の書籍制作作業を効率化する「DNP出版コンテンツ編集・管理システム」、大日本印刷が開発

オンラインで誌面の編集やPDFへの赤字入れ作業が可能に

 大日本印刷株式会社(DNP)は、出版社のコンテンツをオンラインで編集・管理する「DNP出版コンテンツ編集・管理システム」を開発したと発表した。11月中の提供を予定しているという。

 同社では出版社向けのサービスとして、入出校や電子書籍制作のプラットフォーム、Word文書から組版を行うソリューション、コンテンツの管理・保管用のアーカイブシステム、雑誌向けの誌面制作支援とアセットマネジメントを行う「MDAM(エムダム)」などを提供している。こうしたサービスと本システムをを連携することで、コンテンツの編集・制作から管理・製造・配信までの「出版DX」を実現するとともに、出版業界における働き方改革を支援するとしている。

 従来の書籍制作のワークフローでは、紙を使用した校正作業を行う際に出社が必要になり、また、その作業が属人化しやすいなどの課題があった。本システムを利用することっで、校正作業を含めたワークフローをデジタル化でき、校了後のDTPデータでの追加修正など、アナログでは負荷の高い作業も含めて全工程をオンラインで行えるようになるという。

 主な機能は、InDesignの誌面データへの原稿の流し込み、文字修正・ルビ入力などのテキスト編集、校正作業におけるPDFへの赤字指示入れなど。全ての機能をウェブブラウザー上で利用できる。

赤字指示の画面

 本システムによりデータを一元管理化でき、電子媒体など、コンテンツの多メディア展開にも対応しやすくなる。また、原稿の紛失などのリスクも軽減できるとしている。

 今後の展開としては、奥付の変更などの最低限の作業だけで再販や増刷に対応する機能の実装、オフセット印刷や小部数印刷に対応するプリントオンデマンドとの連携などを予定しているという。