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パイオニア、100年以上のデータ保存が可能なアーカイブ用BDドライブと対応BD-Rを発売

アーカイブ用BD/DVD/CDライター(BDR-WX01DM)
アーカイブ対応BD-Rディスク(IPS-BD11J03P)

 パイオニア株式会社は、「アーカイブ用BD/DVD/CDライター(BDR-WX01DM)」と「アーカイブ対応BD-Rディスク(IPS-BD11J03P)」を発売した。長期データ保存用光ディスクの品質判別方法と長期保存システムの運用方法を定めたJIS X 6257規格に準拠しており、法定保存文書など重要な電子データの保存に最適だとしている。いずれもオープン価格だが、BDR-WX01DMが実勢価格6万円前後、IPS-BD11J03P(25GB 3枚パック)が同2000円前後。

 ブルーレイディスクに標準搭載されている代替処理機能の性能を高めた「DM for Archive」に対応しており、記録したデジタルデータの100年以上の長期保存が可能だという。具体的には、ISO/IEC 16963準拠の寿命試験で100年以上の推定寿命があるDM for Archive対応ディスクとの組み合わせにおいて、アーカイブ用光ディスク製品の品質の高さを認証する「JIIMAアーカイブ用光ディスク製品認証」を取得。また、その組み合わせで記録した際の品質は、JIS X 6257規格で定められた「良好な状態」(100年以上の長期保存が可能)に該当する。

 DM for Archiveは、記録および記録品質確認を一連の動作で実行し、品質基準を満たさないと判断した場合に代替エリアへ記録することで、JIS X6257規格に準拠した記録品質を確保する機能。BDR-WX01DMとダウンロード提供する専用ライティングアプリ「DM Archiver」を使用し、IPS-BD11J03PなどのDM for Archive対応ディスクに記録することで、長期保存が可能な高品質ディスクを作成できるとしている。

 なお、DM Archiverは、DM for Archive対応ディスクへの書き込みのほかに、DM for Archiveで記録されたメディアか確認したり、暗号化記録・解除する機能が含まれている。対応OSは、Windows 11/10(64ビット)。

 BDR-WX01DMは、外付けタイプで、PCとはUSB 3.2 Gen1/2.0で接続。また、付属しているACアダプターによる給電が必要だ。大きさは約160×50×220mm(幅×高さ×奥行)で、本体のみの重さは約1.1kg。また、DM for Archiveだけではなく、一般的なCD/DVD/BDの読み込みと書き込みが可能。

 業務用のライターにも使用されている高品質な光ピックと信頼性が高いモーターなどを採用し、安定した記録と再生を実現。高い塵埃耐久性も実現しており、光メディアだけではなく、ライターの信頼性も高い。

 また、IPS-BD11J03Pは、全てのディスクの欠陥・サーボ検査を行うなど、通常のBD-Rよりも厳しい検査基準で品質管理を行っているという。

 現在、文書や書類、画像、動画などのデジタル化が進み、保存が必要なデジタルデータが急増している。しかし、これらのデータの管理と保存システムが確立されていないのが現状だ。そのため、パイオニアでは、官公庁、図書館、公文書館などの保存用に使用されている業務用製品の技術を生かし、今回の民生用製品を開発したとしている。

 保存が義務付けられている国税関係文書、人事関連、医療情報、建築図書などの法定保存文書の記録に適している。また、将来的に保存が義務化される電子取引データや企業の保有データ、個人データの記録も長期間保存できるとしている。