ニュース

NEC、生成AIの総合サービス「NEC Generative AI」の提供を開始

 日本電気株式会社(NEC)は7月6日、日本市場向けに、大規模言語モデル(LLM)のライセンスのほか、ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングなどを提供する生成AIサービス「NEC Generative AI」の提供を開始した。

 同社は同日に、軽量ながら高い日本語能力を有し、さまざまなシステムへのカスタマイズが可能だという130億パラメーターのLLMを発表しており、それを中心にしたサービスとみられる。

 コンサルティングからソフトウェア、ハードウェア、データセンターまでをワンストップで提供することが特徴。メニューにより順次提供開始の予定としており、コンサルティング、ナレッジエンジニアリング、教育、環境構築のサービスは7月、LLMは8月に先行評価、ソフトウェアとハードウェアは10月に提供(ハードウェアは評価版)開始の予定。

サービスメニューと提供予定

 NEC社内では5月から生成AIの社内業務利用を開始しており、社員が安全・安心に使える体制と仕組みを2週間で構築。社内チャットやWeb会議ツールなどの社内システムとも連携し、利用者数約2万人、1日約1万回の活用が行われており、資料作成時間の50%削減、議事録作成の時間を平均30分から約5分に短縮、社内システム開発におけるソースコード作成業務の効率化で工数80%の削減、といった成果が出ているという。

 あわせて、マイクロソフト、東京大学など10の企業や大学と共に、モデル作成や、LLM活用のためのソフトウェア整備、組織立ち上げなどを包括的に支援するプログラム「NEC Generative AI Advanced Customer Program」を立ち上げた。また、研究者やプロンプトエンジニアなどからなる専門組織「NEC Generative AI Hub」を、同社CDO(Chief Digital Officer)の直下に7月1日付で新設しており、顧客のビジネス変革を推進するとしている。