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警察になりすました末尾「0110」からの国際電話が急増〜トビラシステムズが詐欺電話やSMSに関する調査の結果を公開

 トビラシステムズ株式会社は1月31日、同社が2024年12月に実施した詐欺電話や詐欺SMSに関する調査の結果を公開した。末尾「0110」の国際電話番号からの詐欺電話の着信が、半年で200倍以上増加したという。

 2024年12月に新たにトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合は、国際電話番号が前月より10.9%増加し、65.4%だった。国際電話番号の割合がもっとも多い状況が続いた一方で、特定IP電話番号(050で始まる番号)、固定電話番号、携帯電話番号の割合は横ばい傾向で推移していた。

 末尾が「0110」の国際電話番号を使って警察になりすました詐欺電話の事案が増加している。同社の2024年12月の調査で、着信件数は増加前の6月から200倍以上増加したという。

 さらに、国際フリーフォン(「+800」から始まる、通話料金を着信者が負担する着信課金電話番号)やそのほかの国際電話番号で、末尾が「0110」の番号からの着信が多発しており、これらは警察をかたる詐欺電話の可能性が高い。末尾が「0110」の電話番号は、主に国内の警察署で使用されていることから、各都道府県警察が注意喚起を実施している。

 調査では、国番号別の着信件数や、国番号ごとに多く見られる手口も紹介している。2024年12月に着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国やカナダなどの北米地域(「+1」から始まる)、国際フリーフォン、中国(「+86」)、イギリス(「+44」)、オーストリア(「+43」)だった。

 国番号ごとに多く見られる手口を見ていくと、北米地域の電話番号からの着信では、NTTファイナンスなどの事業者をかたり架空の未納料金を求める自動音声のほか、総務省をかたり「2時間後に携帯電話が止まる」と自動音声が流れるなどの架空料金請求詐欺が多かった。国際フリーフォンでは上述した警察をかたる詐欺が多く、中国では、事業者をかたる架空料金請求詐欺が多かった。

 このほか、通信事業者や警察官、総務省などをかたる複数の人物により話を進める「劇場型」詐欺、電力会社などをかたり自動音声で個人情報を聞き出す「アポ電」も横行しているとしている。

 トビラシステムでは、詐欺電話に巻き込まれそうになったら、以下の対策をするよう注意を呼び掛けている。

  • 電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出たら、まず詐欺を疑う
  • あやしいと感じたらすぐに電話を切り、家族や信頼できる人、最寄りの警察署、警察相談専用電話「#9110」などに相談
  • 迷惑電話対策サービスを活用し、特殊詐欺や悪質商法などの電話を自動で遮断