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LINE乗っ取り、「WebMoneyを購入してほしい」友人からのメッセージに注意

 無料電話・メッセージアプリ「LINE」のアカウントが乗っ取られ、電子マネーをだまし取られる被害が相次いでいる。電子マネー運営会社の株式会社ウェブマネーでは、「WebMoneyを購入してほしい」といったメッセージをLINEで受け取っても、決して対応しないよう注意を呼び掛けている。

ウェブマネーでは、友人から「WebMoneyを購入してほしい」といったメッセージが送られてきても、対応しないよう注意を呼び掛けている

 LINEでは、6月ごろから「自分のアカウントが勝手に他人に使われている」という不正ログイン被害の報告が相次いでいる。乗っ取られたアカウントからは、友人に対して「近くのコンビニエンスストアでWebMoneyを買うのを手伝ってほしい。買った後に番号の写真を撮って送ってほしい」といったメッセージが送信され、メッセージの内容を信じたユーザーが金銭をだまし取られる被害が発生している。

 ウェブマネーでは、ホームページやメールマガジン、コンビニエンスストアの購入端末の画面などで注意を行っており、「WebMoneyを送ってほしい」といったメッセージを受信しても、決して対応しないよう呼び掛けている。

 また、ウェブマネーでは警視庁からの要請を受け、報告があったWebMoneyの番号については、残高が残っている場合には停止処理を行うなどの対応を行うとともに、警察からの問い合わせに対しても協力していくと説明。被害者への対応については、どのような対応が行えるのかについて現在検討を行っているという。

 だまし取られたWebMoneyの番号は、オンラインゲームの通貨購入などに使われているケースが多いが、使用先の割合は正規利用の場合とほとんど変わらないという。このことなどから、犯人がだまし取ったWebMoneyを直接使用しているのではなく、番号を転売している可能性も想定されている。

 LINEのアカウント乗っ取り被害では、WebMoney以外にiTunesギフトカードの購入を促す手口も報告されている。LINEでも、パソコン版LINEの初回ログイン時にはスマートフォンで認証番号の入力を必要とする措置の導入など、アカウント不正利用への対策を進めているが、LINEで友人から電子マネーの購入を促すようなメッセージが送られてきた場合には、決して対応しないよう注意してほしい。

(三柳 英樹)