新型インフルで厚生労働省や大阪府などのサイト訪問者が増加


サイト訪問者数の推移

 ネットレイティングスは25日、Nielsen Onlineが提供するインターネット利用動向調査「NetView」の5月度のデータを発表した。それによると、新型インフルエンザに関する情報を発信している厚生労働省や大阪府などのサイト訪問者が増加したことがわかった。

 新型インフルエンザは、4月下旬にメキシコや米国における集団感染が確認され、その後、世界的に感染が拡大した。5月には日本国内での感染例も確認され、大阪府や兵庫県などでは中学・高校の休校措置が取られるなどの影響が出た。

 日本では、政府や地方自治体のサイトのほか、「Yahoo! JAPAN」などのポータルサイトで、新型インフルエンザの情報を集約したページが開設された。そのようなサイトの2009年3月以降の訪問者数推移を見ると、厚生労働省、Yahoo!ヘルスケア、大阪府、兵庫県のサイトは5月に急激に訪問者数が増加していた。

 厚生労働省のサイトは、4月が224万1000人、5月が326万人だった。Yahoo!ヘルスケアは、4月が152万3000人、5月が233万2000人。大阪府のサイトは、4月が51万6000人、5月が87万人。兵庫県のサイトは、4月が11万6000人、5月が40万7000人。また、各サイト内の人気ページランキングを見ると、新型インフルエンザ対策関連のページが上位になっている。

 ネットレイティングスの鈴木成典シニアアナリストは、「今回の新型インフルエンザの流行では、中央省庁である厚生労働省の果たす情報発信の役割は大きく、多くの利用者を集めた。また、感染の拡大が見られた大阪府、兵庫県のほか、すべての都道府県サイトにおいて、新型インフルエンザに関する情報ページを用意し、トップページにリンクを設置するといった対応がなされていた」と説明。「今回のような大規模な危機や非常事態発生時には、早期に正確な情報を周知させ、混乱回避や事態を沈静化させるため、各機関において、Webサイトを利用した早急で積極的な情報開示をすることが必須となっていくだろう」とコメントしている。


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(野津 誠)

2009/6/25 12:56