Blip.tvがYouTubeなどへ動画配信開始、分析ダッシュボードも提供


 動画共有サイト「Blip.tv」は28日、配信ネットワークを拡大し、YouTubeなど多くの動画共有サイトやテレビ画面への配信を可能にしたと発表した。さらに、配信先の動画の視聴率などを分析できる高度なダッシュボード機能も動画投稿者に提供する。

 今回Blip.tvが新たに提携し、配信ネットワークに加わったのは、動画共有サイトのYouTubeとVimeo、デジタルテレビチャンネルのNBCローカルメディアニューヨーク、デジタルビデオプレーヤーのRokuである。

 Blip.tvの配信ネットワークには、すでにiTunes、AOL Video、MSN Video、Blinkx、Facebook、ソニーBraviaのネット対応型テレビ、TiVo、iPhone携帯電話、Internet Archivesが名を連ねている。アカウント情報などを入力することによって、Blip.tvに投稿した動画を、これらのネットワークに対してクロスポスティングして配信できる。ネットだけでなく、テレビにも配信できることは大きな訴求点だ。

 特に、動画共有サイト最大手のYouTubeと提携した意義は大きい。YouTubeアカウント情報をBlip.tvダッシュボードに入力すると、Blip.tvに投稿した動画をそのままYouTubeにアップロードできる。Blip.tvでは、動画に広告を挿入することができるため、それらの広告もYouTubeに配信される。広告収入はBlip.tvと投稿者の間で折半される。

 今回発表された投稿者向けの新しいダッシュボードでは、異なるWebサイトや動画共有サイトに付いたコメントを1カ所で一覧できるほか、視聴者数情報をほぼリアルタイムでチャンネルごとに把握できる。

 さらに、TubeMogulとの提携により、動画の毎秒視聴状況を分析できる。これによって、動画のどの時点で視聴者数が減少するかを把握でき、今後投稿する動画を改善するデータになる。

 新しいダッシュボード機能は、現時点ではBlip.tvの上位100人の投稿者に限定して提供される。今後数カ月かけて全利用者に提供していく予定だ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/7/29 12:15