米Google、Skype似のVoIPソフト「Gizmo5」を買収


Gizmo5

 米Googleは12日、VoIPソフト「Gizmo5」を買収したと発表した。

 Gizmo5は、標準規格のSIPプロトコルを使用したインターネット電話で、同じプロトコルを利用するインターネット電話と無料通話できるだけでなく、固定電話や携帯電話への通話サービスも提供していた。買収が発表された後、新規アカウントの登録申し込みは停止されている。

 Googleの発表によると、新機能やサービスの発表は現時点ではないという。また、Gizmo5のエンジニアは、Google内のGoogle Voiceチームに参加することになる。

 Googleは、すでにVoIPソフト「Google Talk」を保有している。しかし、一般電話への通話ができないというデメリットがある。これに対しGizmo5は、一般電話に通話できるメリットがある。こうした機能は最も普及しているSkypeとよく似ているが、Gizmo5はSkypeとは異なり、SIPやJabberと言ったオープンな標準規格を採用している。

 GoogleのVoIP関連事業がGoogle Voiceチームに統合されつつあることによって、Googleは直接的には固定電話や携帯電話サービスを提供しないとはいえ、ユーザーから見ると、実質的には巨大な通信キャリアになりつつあるといえるかもしれない。


関連情報

(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/11/13 11:33