ケータイで駐車料金徴収、システム導入自治体がドイツで急増


 独IT業界団体のBITKOMが4日に発表した調査結果によると、自動車の駐車料金を携帯電話を利用して徴収するシステムを導入した自治体は、2008年7月時点の22団体から現時点では2倍半の54団体に増加したことが明らかになった。

 ドイツではパーキングチケットで駐車できる道路が多いが、そのIT化は遅れているといわれていた。しかしこのところ、ベルリンやケルン、ハンブルクといった大都市以外でも携帯端末での駐車料金徴収システムの導入が進み、中小規模の自治体でも導入するところが増えている。他方で、100万都市であるミュンヘンではまだ導入されていないなど、普及率は10%にとどまっているとの現状が指摘されている。
 
 携帯パーキングチケットの導入は、ドライバーにとっても思わぬメリットがあるという。例えば従来のパーキングチケットであれば、時間超過しているかどうか微妙な場合は超過料金を支払っていたことが多いとされている。これに対して携帯電話では時間が正確に測定されるために過払いがなくなるという。また、携帯課金で精算がされるため、あらかじめ駐車料金を決定する必要がなくなったことも大きなメリットの1つとして評価されている。さらにSMS機能を連携することで警告機能も付与することができ、利便性が格段に上昇したとしている。社用車の経費精算にも一役買っている模様だ。

 このようにメリットも数多くあることから、携帯パーキングチケットを導入する自治体が急増しており、普及率は近い将来、急激に上昇しそうだ。


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(Gana Hiyoshi)

2009/12/7 12:45