ネット上の違法情報が倍増、わいせつ物や児童ポルノ公然陳列など


 警察庁は18日、インターネット上の違法・有害情報の通報窓口「インターネット・ホットラインセンター」の運用状況を公表した。2009年に寄せられた通報は13万586件で、前年から3.4%減少。一方、全体の通報のうち、同センターが違法・有害情報に該当すると判断した件数は3万3968件に上り、前年比で67.1%増加した。

 違法・有害情報に該当すると判断した3万3968件のうち、法令に違反する「違法情報」は2万7751件(前年比95.3%増)とほぼ倍増。殺人などの違法行為の請負や、集団自殺を呼びかける情報などの「有害情報」は6217件(前年比1.6%増)、違法・有害情報に分類されないその他の情報は10万6423件(前年比13.4%減)だった。

 大幅に増えた違法情報の内訳としては、わいせつ物公然陳列が1万4755件で53.2%を占めたほか、児童ポルノ公然陳列が4486件(16.2%)、規制薬物の広告が2555件(9.2%)、口座等の売買が2382件(8.6%)、携帯電話等の違法貸与・譲渡業が2086件(7.5%)、出会い系サイト規制法違反の誘引が1478件(5.3%)だった。

 なお、2009年にインターネット・ホットラインセンターがサイト管理者やISPに対し、違法情報として削除要請を行ったのは1万6496件。このうち、88.0%にあたる1万4518件が削除された。また、有害情報として削除依頼を行った1971件のうち、78.4%にあたる1546件が削除されたという。

違法・有害情報該当件数の推移

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(増田 覚)

2010/3/18 13:05