Google、出版社向けのコンテンツ販売決済システム「One Pass」を開始


 米Googleは16日、新聞や雑誌などのデジタルコンテンツを販売する出版社向けに、オンライン決済サービス「One Pass」を提供すると発表した。

 「One Pass」は、Googleアカウントと連動した決済サービス「Google Checkout」によるデジタルコンテンツ販売の仕組みを出版社に提供するもの。出版社は自社サイトやアプリなどにOne Passを組み込むことで、PCやスマートフォン、タブレットなど複数の端末に対応したコンテンツ販売が行えるようになる。

 コンテンツの価格は出版社側で設定でき、個別の記事や複数の記事に対して定期購読モデルや閲覧期間を限定したモデルなど任意の長さの購読期間を設定できる。システムの利用料について公式サイトなどでは明らかにしていないが、複数の海外メディアでは売り上げの10%がGoogleに支払う手数料となり、90%が出版社の取り分となると報じている。

 ユーザーが一度購入したコンテンツは、GoogleアカウントによりPCやスマートフォンなど複数の端末から閲覧できる。

 Googleでは、One Passをカナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、米国に展開。今後数カ月でその他の国にも拡大する計画。One Passの発表はドイツで行われ、ドイツの出版社ではAxel Springer、Focus Online、Stern.deなどがOne Passを導入すると発表。このほか、米国のMedia General、フランスのNouvelObsなどが導入を決定しているという。


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(三柳 英樹)

2011/2/17 12:26