国会図書館、東日本大震災のウェブ資料保存でInternet Archiveと協力・連携


 国立国会図書館は18日、米Internet Archiveの創設者であるブリュースター・ケール氏の講演会に合わせ、東日本大震災のデジタルアーカイブにおける国会図書館とInternet Archiveの協力・連携について確認することを明らかにした。

 Internet Archiveは、ウェブサイトや動画、音声などを収集し、デジタルアーカイブ化を進めている非営利団体。過去のウェブページを閲覧できる「Wayback Machine」などのサービスを提供している。

 今回の東日本大震災にあたっても、Internet Archiveではインターネット上で公開されている情報資源を収集し、「Japan Earthquake」として保存している。Japan Earthquakeには、東京電力のウェブサイトなど震災関連の民間ウェブサイトや、個人のブログ、Twitterなども含まれており、国会図書館では収集すべきウェブサイトについての助言や情報提供を行っている。

 国会図書館が民間ウェブサイトを収集するにあたっては、著作権者の許諾を個別に得る必要があるため、現在は国会図書館で民間ウェブサイトを網羅的に収集することはできない。国会図書館では、Internet Archiveによりこの部分を補完することができると説明している。

 国会図書館では、5月24日にInternet Archive創設者のブリュースター・ケール氏を招き、「あらゆる知識へのユニバーサルアクセス」をテーマにして講演会を開催する。講演会は3月24日に予定されていたが、震災の影響により延期となっていたもの。国会図書館ではケール氏の来日に合わせ、国会図書館長の長尾真氏とケール氏の間で、東日本大震災のデジタルアーカイブにおける協力・連携についてあらためて確認するとしている。


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(三柳 英樹)

2011/5/18 12:19