米国政府高官や中国政治活動家のGmailアカウントを狙った攻撃、Googleが警告


 米Googleは1日、米国政府高官や中国の政治活動家などのGmailアカウントを狙った攻撃が発見されたとして、注意を呼びかけた。

 確認された攻撃は、フィッシング詐欺の手口を利用してGmailアカウントのパスワードを盗もうとするもの。中国の雲南省から仕掛けられたとみられ、攻撃の標的には、米国政府高官や中国の政治活動家、アジア各国(主に韓国)の政府職員、軍職員、ジャーナリストなど数百人が含まれていたという。

 攻撃は、メールの内容を監視する目的で行われたと推測されており、被害に遭ったアカウントではメールの転送先が変更されていたという。Googleでは、被害者に通知してアカウントを安全な状態にするとともに、関連する政府機関に対しても事態を通報した。

 Googleでは、今回の攻撃はGmail自体のセキュリティ問題ではないが、こうした攻撃を防ぐためにユーザー側でも対策を行ってほしいと説明。対策としては、Gmailの2要素認証を利用する方法や、強いパスワードを利用すること、パスワードはHTTPSを利用したサイトのみで入力すること、Gmailの転送設定が変更されていないかを確認することなどを推奨している。


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(三柳 英樹)

2011/6/2 13:46