QuarkXPress、90年代に出たバージョン「3/4」も3万2550円で最新版の「9」に


「QuarkXPress 9」のパッケージ

 米Quark Softwareは11日、DTPソフト「QuarkXPress」の旧バージョンのユーザーを対象に、特別アップグレードキャンペーンを実施すると発表した。「QuarkXPress 3」「QuarkXPress 4」のユーザーが、3万2550円で最新バージョンの「QuarkXPress 9」へアップグレードできる。

 同様のアップグレードは、比較的新しいバージョンとなる「QuarkXPress 6」「QuarkXPress 8」を対象にすでに用意されていたが、これを10月11日から12月31日までの期間、より古いバージョンにも同じ価格で適用するものだ。バージョン3/4の正規登録ユーザーであれば、バージョン8へのアップグレードを経ずに、直接バージョン9にアップグレード可能だ。

 QuarkXPress 9では、誌面レイアウト機能を強化したほか、電子書籍への書き出し機能を搭載した。また、iPad向け電子書籍アプリの書き出し・発行を行うためのツールも用意している。なお、QuarkXPress 9の新規購入での価格は9万7650円。対応OSはMac OS X 10.7.x/10.6.8/10.5.8以降とWindows 7/Vista/XP(SP2/SP3)。

 QuarkXPressのバージョン3/4は、1990年代にリリースされた製品。QuarkXPressがMacintoshのDTPソフトの代名詞だった時代で、特にバージョン3系列はスタンダードだったと言える。Quark Softwareのマーケティング担当副社長であるGavin Drake氏によると、現在でも旧バージョンのユーザーがいるとしており、「今回の特別料金によるアップグレードオファーを利用してQuarkXPress 9に移行していただければうれしい」とコメントしている。

 QuarkXPress 9は、旧バージョンで制作したファイルを開けるよう上位互換となっているという。QuarkXPress 9の発表にあたっては、QuarkXPress 3などで制作したDTPデータをQuarkXPress 9で読み込み、これを電子書籍として書き出すなど、過去の出版物の資産を活用できるメリットもアピールしていた。

 特別アップグレードキャンペーンを利用するには、ユーザー登録されたQuarkXPressの有効なシリアル番号が必要。シリアル番号が不明な場合などは、カスタマーサポートセンターまで連絡すれば、登録情報を元にシリアル番号を検索するとしている。


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(永沢 茂)

2011/10/12 06:00