米Googleが「GoogleTV」アップデートを発表~シンプルなUIで番組視聴、Androidアプリも利用可能に


 米Googleは28日、GoogleTVプラットホームのアップデートを数日以内に行うと発表した。今回のソフトウェアアップデートでは、ユーザーインターフェイスが大幅に改良され、テレビや映画番組を見つけやすくなったほか、Androidマーケットからアプリを利用できるようになる等の改良が行われている。

 現在GoogleTV端末は、米国限定でSonyとLogitechによって発売されている。このソフトウェアアップデートは、来週初め頃にSony端末向けに、その後Logitech端末向けに対してアップデートとして提供される予定だとしている。

 GoogleTVは2010年3月に最初に公開され、SonyとLogitechが端末を発売した。大きな注目を集めたものの、ユーザーインターフェイスが使いにくいだけでなく、テレビ画面で検索を行うという考え方が未だ成熟していなかったこともあり、現実にはほとんど受けられなかったといってよい。

 今日のGoogle公式ブログでの発表で、「GoogleTVの最初のバージョンは完全ではなかったが、これを発表することによって、学習する機会を得ることができた。これらはまだ初期の段階にあり、我々はアップデートごとに前進できるよう懸命に努力している」とコメントし、ユーザーに理解を求めている。

 公開されたデモ画面を見る限り、ユーザーインターフェイスはシンプルになり、画面から離れて見るテレビの視聴スタイルに合ったデザインになっているといえそうだ。Android携帯やAndroidタブレットをリモコン代わりに使用したり、ゲームコントローラーとして利用することもできる。

 また、YouTube、Netflix、衛星テレビ、ケーブルテレビ等様々なテレビ番組や映画の中から番組を発見する仕組みも改良。検索だけでなく、ブラウジングによって8万を超える番組を視聴できる仕組みを設けた。さらにユーザーがオプトインすれば、これまで視聴した番組に応じて、最も適切な番組のレコメンデーションも行うことができる。

 また、GoogleTV向けにYouTubeの専用インターフェイスが開発された。HD画質のYouTube動画をGoogleTVで普通のテレビを見ているような感覚で眺めることができ、GoogleTV検索の中に深く統合することによって、「実質的にどのような項目でも」チャンネルとして登録できるようになったという。

 さらに、Androidアプリを初めてGoogleTVで利用できるようになった。Android OSの上にGoogleTVが開発されているために可能なことだ。GoogleTV専用に開発されたアプリを、Androidマーケットからダウンロード、実行できる。最初の公開段階では、GoogleTVで利用できないハードウェア、例えばタッチスクリーン、GPS、電話等の機能を必要とするものは表示されない。現在50の開発社がAndroidマーケットにGoogleTV専用アプリを登録しているとしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2011/10/31 06:00