Apple、Google Mapsの代わりに「OpenStreetMap」データの使用を開始
米Appleが7日に発表した写真管理ソフト「iPhoto」のアップグレードで、同社が初めてGoogle Mapsの代わりに、クラウドソーシングによる地図プロジェクト「OpenStreetMap」のデータを使用していることが明らかになった。
iPhotoユーザーによる指摘の後、OpenStreetMap Foundationが公式ブログでも公表している。
同プロジェクトによれば、利用されているOpenStreetMapのデータは、2010年4月に始まる米国外のもので、最新版ではないという。Appleはこれらのデータを加工し、独自のデザインに仕上げてiPhotoで利用していると思われる。
ただし、iOSの他の部分では依然としてGoogle Mapsデータの使用を続けている。
米Appleは2009年以来、地図関係の複数の企業(例えばPlacebase、C3 Technologiesなど)の地図データや地図ツール、3D地図、ウェブ地図に関連した企業買収を行ってきたことが知られている。また、同社内には「Geo Team」と呼ばれる地図関連と思われる部門が存在することが求人広告などから明らかになっている。
今後Appleが、地図データをGoogle Maps以外のサービスや独自開発サービスに移行するかが注目される。
なお、最近ではチェックインサービスの米fouresquareがGoogle Mapsの新料金体系を嫌ってOpenStreetMapデータへの移行を開始したことを発表している。
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(青木 大我 taiga@scientist.com)
2012/3/9 11:34
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