「Google Chrome 21」安定版公開、WebRTCの「getUserMedia API」に対応
米Googleは7月31日、ウェブブラウザー「Google Chrome 21」の安定版を公開した。バージョン番号は、Mac版とLinux版が「21.0.1180.57」、Windows版およびInternet Explorer用プラグインの「Chrome Frame」が「21.0.1180.60」。
Google Chrome 21では、リアルタイムコミュニケーションの新標準規格「WebRTC」の第1段階だという「getUserMedia API」に対応した。このAPIでは、プラグインなしでウェブアプリが端末のウェブカメラやマイクにアクセスできるようになるため、これらのデバイスでキャプチャーした映像や音声と連携するウェブアプリを開発・提供できるようになる。
Googleの公式ブログでは、getUserMedia APIの活用例として、「Chrome Web Lab」サイトで7月に公開した「スケッチボット」というウェブアプリを紹介している。スケッチボットでは、ウェブカメラでユーザーの顔写真を撮影して線画に変換。それをロンドンのサイエンスミュージアムに展示されているロボットに送信する。ユーザーは、そのロボットが砂の上に自分の似顔絵を描く様子をストリーミング動画で見られるという仕掛けだ。
このほか、ウェブカメラで撮影した映像にリアルタイムに各種エフェクトをかける「Webcam Toy」、カメラに向かって振った手の動きを映像認識して木琴を演奏する「Magic Xylophone」というアプリなど、「これまでなかったような体験をウェブアプリで実現することができる」としている。
「getUserMedia API」を活用したウェブアプリ「スケッチボット」(Google Japan Blog公式ブログより画像転載) |
今回の最新バージョンでは、Googleクラウドプリントとの連携強化、ゲームパッドへの対応、MacのRetinaディスプレイへの対応も行われているという。また、15件の脆弱性の修正も行っている(うち2件はLinux版のみの脆弱性)。
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(永沢 茂)
2012/8/1 16:34
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