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電子情報通信学会、論文などの文献情報を横断検索できるサイト「I-Scover」

 電子情報通信学会(IEICE)は3日、同学会が保持する論文などの文献情報を検索できるサイト「I-Scover(IEICE Knowledge Discovery)」を公開したと発表した。16万件以上の文献のほか、10万人規模の研究者、10万件規模の技術用語の情報を横断的に検索できる。

「I-Scover」トップページ

 IEICEでは論文誌や大会講演論文集、技術研究報告などの出版物を発行しているが、その中から特定の文献を探すには、出版物の種別ごとに用意された複数サイトを使って検索するしかなかった。また、それらのサイトは会員が利用することを想定しているため、一般からはあまり利用されていなかったという。一般の人でも気軽に文献を検索できるように、出版物を問わず一元的に検索できるサイトとしてI-Scoverを構築した。

 文献情報に加えて、研究者に関する情報と技術用語に関する情報についてもデータベース化しているため、ある研究者が執筆した文献のリストや、ある技術用語をキーワードとして設定している文献のリストなども分かるとしている。

 さらにI-Scoverでは、ある文献とその執筆者(研究者)や、ある文献とその文献でキーワードとして付与されている技術用語など、関連のある情報同士を結び付きを「Linked Data」としてデータベース化している。これにより、例えば「ある研究者が執筆した文献に付与されているキーワードは?」「ある文献と同じキーワードを持つ他の文献に付与されているキーワードは?」といった検索も可能。

「I-Scover」の概要

(永沢 茂)