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米Facebookがハッシュタグを開始、「内輪」でも話題の追跡が可能に

 米Facebookは12日、ハッシュタグの利用を開始すると発表した。ハッシュタグは、キーワードなどに「#」を付けて発言することで、特定の話題について述べていることを示すもので、Twitterが導入したことで一般によく知られるようになった。

 Facebookのハッシュタグは12日から開始され、クリック可能になる。ハッシュタグで検索して特定の話題を見つけることや、Instagramなど他のサービスから派生してきたハッシュタグもクリック可能だ。さらに、ハッシュタグフィードと、ハッシュタグの検索結果から、直接投稿も可能だとしている。

 Facebookならではの特徴として、ハッシュタグにもプライバシー設定が反映される。そのため、Twitterのように一般公開されているコメントだけでなく、Facebookの中でしか見られない「内輪」だけのコメントも表示できるメリットがあると考えられる。

 Facebookは発表文の中で、ハッシュタグを提供している他社サービスとして「Instagram、Twitter、Tumblr、Pinterest」を挙げたが、興味深いことにGoogle+の名前は挙げなかった。

 また発表文では、スポーツやイベントの際にFacebookで多数のユーザーが同じ話題で盛り上がりを見せている点を強調。毎晩テレビ放送のプライムタイム時間帯には「8800万から1億人の米国人がFacebookをしている」と説明し、それが米国最大のイベント「Super Bowl」ほどの規模だと指摘した。このことから収益向上に努めるFacebookにとって、ハッシュタグが重要なツールになると考えられ、Twitterと競合することになる。

 Facebookでは今後の計画について、「ハッシュタグは、他の人が特定の話題について語っていることを発見し、人々がより簡単に公の議論に参加するのに役立つ最初の一歩に過ぎない。我々は、今後数週間、数カ月でより多くの機能を発表していくが、その中には人々が世界中の議論の多くを発見するのに役立つハッシュタグのトレンドや、より深い洞察が得られる機能が含まれる」と述べており、この方面で改良を続けていく方針を明らかにしている。

(青木 大我 taiga@scientist.com)