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著作権侵害の最新監視システムで初の逮捕者、香港在住の「bitshare」ユーザー

香港税関と香港大学が共同開発

 オンラインストレージ「bitshare」を悪用して大量の著作物を権利者に無断で公開していた香港在住の40歳の男性を、香港税関が9月25日に逮捕した。一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)が10月9日に発表した。

 日本のアニメやテレビドラマを無断アップロードし、そのURLを交流サイト「HK Pub」で紹介、利用者にダウンロードさせることで収益を得ていた疑い。この男性は、日本のコンテンツを含む大量のマンガ、映画、ドラマなどをアップロードしており、逮捕されるまでの2カ月間で、1カ月あたり250~1250米ドルを売り上げていたとみられるという。

 今回の摘発では、香港税関の電子犯罪調査センターと香港大学が共同開発した「LMS1+」が活用された。LMS1+は、交流サイトにおける侵害行為を発見する自動監視システムで、キーワード検索や、疑わしいコンテンツの自動ダウンロードにより、著作権侵害の疑いがある事例を香港税関に通報するという。7月から導入され、今回、初の逮捕者に繋がったとしている。

 CODAでは、Motion Picture Association(MPA)のアジア地区調査部門であるIFACTを通じ、日本のコンテンツのオンライン侵害対策を香港税関に要請していた。

(永沢 茂)