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コミケ準備会、TPP知財交渉について“憂慮している”との声明を発表

 コミックマーケット準備会は1日、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)での知的財産条項案に関する声明を発表した。準備会では、著作権侵害の非親告罪化導入について“大変憂慮しております”と述べている。

 これまで準備会では、TPPにおける著作権問題に関して慎重な対応を各方面に呼び掛けており、2013年7月の政府TPP対策本部のパブリックコメント募集に際して、非親告罪化導入などについて慎重な対応を依頼する意見表明を行っている。

 また、2014年8月には文化審議会・文化政策部会のヒアリングにおいて、ファンアートに関する著作権上の問題とTPPについて説明したほか、「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」が呼び掛けている「TPP著作権条項に関する緊急声明」についても賛同したという。

 そのほか、2015年3月28・29日に開催予定の「コミケットスペシャル6~OTAKUサミット2015」では、コミックマーケットに関連したシンポジウムにおいて、TPP知財交渉を論点の1つにする予定だ。

 準備会は、「今後においても、現在の自由な表現活動を許容し、日本の表現文化に総体として有益となり、ファン活動が活発に行えるような環境が維持されることを改めて希望しております」としている。

(山川 晶之)